デザイン学生が中目黒で熱いスケッチバトルを展開…アルティメット・カーデザインバトル

モータースポーツ/エンタメ エンタメ・イベント
決勝ラウンドで描かれたスケッチ
  • 決勝ラウンドで描かれたスケッチ
  • 予選ラウンド風景
  • ウィナーとなった佐々木敦さん(左)
  • 中目黒ラウンジ外観
  • 店内は熱気が充満
  • 予選ラウンド風景
  • 予選ラウンド「中目黒で乗りたいSUV」の22案
  • 決勝ラウンド風景

カーデザイナー志望の学生たちが、即興でスケッチを描いて勝負する。そんなユニークなイベント「アルティメット・カーデザインバトル」が8月2日に開催された。

開催したのはNORI, inc.が主宰する、オンラインでカーデザインを学ぶプログラム「Car Design Academy」。会場となった中目黒ラウンジ(東京・中目黒)には多数のデザイン学生だけでなくその友人たち、そして賞品を提供する企業をはじめとしたデザイン関係者が多数参集した。

カーデザインバトルとは、与えられたテーマに沿った「乗り物」を制限時間内に描き、それを審査員が評価。もっとも得票数の多かったスケッチがウィナーになるというもの。今回の制限時間は30分で、大学生を中心とした22人がエントリーした。

バトルはまず予選ラウンドを開催。テーマは事前に公表されていた「中目黒で乗りたいSUV」で、上位10人が決勝ラウンドに進出することになっていた。しかし惜しくも予選落ちした1人が、ある審査員の「唯一、中目黒で扱いやすそうなコンパクトサイズの提案をしていた」という評価で敗者復活。11人で争われることになった。

決勝ラウンドのテーマは、イベント参加者の声を反映して決められた「2020年の、シェアリングを前提とした都市型コンパクトモビリティ」というもの。SUVらしい見た目であればよかった予選ラウンドから一転して、コンセプトやアイデア展開しだいで形状が大きく変わってくる課題だ。

こうなると、ただ単に「かっこいい形」を描く能力だけでなく、コンセプト構築や1枚のスケッチでプレゼンテーションするための表現力など、総合的な「デザイン能力」が必要となる。はたして30分後に出揃ったスケッチはコンセプトもスタイルもユニークな提案ばかりで、じつにバラエティ豊かとなった。

ウィナーとなったのは佐々木敦さん(多摩美術大学)のスケッチ。シェアリングステーションでは立てかけて保管される、1人乗りのスポーツカーだ。現在の日本のカーシェアリング環境から大きく飛躍したアイデアと、鮮やかなカラーリングが高い評価を得て賞金10万円を獲得した。

このほかの各賞は以下の通り。カースタイリング賞:後藤佑介さん(大阪芸術大学)、総合車両製作所賞:古山雅人さん(大阪芸術大学)、代官山蔦屋書店賞:徳田亮介さん(武蔵野美術大学)、コピック賞:平田将基さん(千葉大学大学院)、マツダデザイン賞:森下秀一さん(武蔵野美術大学)、スバルデザイン賞:佐々木翔平さん(武蔵野美術大学)、ヤマハ発動機デザイン賞:伊藤智広さん(多摩美術大学)。

またスケッチバトルではないが、会場に持ち込んだポートフォリオを現役デザイナーに見てもらい、そのフィードバックの多さを競う「ポートフォリオ賞」は廣瀬裕太さん(武蔵野美術大学)が獲得している。

バトル中はDJがターンテーブルをプレイ。ノンストップのBGMが気分を盛り上げると同時に、制限時間が迫るにつれてだんだん緊迫感のある曲に変えてゆくなど、エンターテインメント性も意識したイベントにされていた。

初開催で手探りの部分が多かったものの、大きな盛り上がりを見せたことにCar Design Academyの仲宗根悠校長は満足げな表情を浮かべる。大きな手応えを感じたとのことで、詳細は未定だが「またカーデザインバトルを開催したい」という。次回開催に期待したい。

《古庄 速人》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集