ジェイアイ傷害火災保険は、2014年度の海外旅行保険契約者の事故発生状況をまとめた。
調査は、事故データを開示することで海外旅行保険の認知を高め、安心して海外旅行に出かけられるよう毎年実施しているもので、1996年の調査開始以来、今回が20回目となる。
2014年度の事故発生率は、3.53%で、28人に1人となった。
補償項目別の事故件数は、ケガや疾病の治療費用や医療搬送費用等を補償する「治療・救援費用」が全体の45.9%で最も多かった。次いで手荷物を補償する「携行品損害」で34.9%、偶然な事故を補償する「旅行事故緊急費用」が16.5%と続く。ヨーロッパやアフリカでは「携行品損害」、アジアやオセアニアでは「治療・救援費用」の割合が高いなど、地域により事故の状況が大きく異なる。
「治療・救援費用」の保険金支払いが300万円を超えた高額医療事故は、世界各地で発生しているが、特に欧米で増えており、円安などの傾向から件数が増加している。同社では過去最高となる9335万円の事故が発生したとしている。
高額医療事故のうち、シニア層(65歳以上)が5割超を占めている。肺炎などの呼吸器疾患、脳疾患、心疾患、転倒による骨折などが主因となっている。