光岡自動車は主力モデルの『ビュート』に5ドアハッチモデルを追加設定し、『ビュート なでしこ』として7月18日から販売を開始すると発表した。
ビュートは日産自動車のコンパクトカー『マーチ』をベースにクラッシクカーをモチーフにしたセダンスタイルが特徴だが、ビュート なでしこではマーチのハッチバックドアをそのまま流用するとともに、フロントバンパーは丸みを帯びた小ぶりのデザインのものに変更している。
開発責任者を務める光岡自動車の青木孝憲開発課課長は「ビュートは全長が4.5mくらいしかないが、女性にとってはそれでも大きいといわれる。またフロントバンパーがちょっとごつい上、結構、出っ張っているので、これがあるためにガレージに入らないとか、ぶつけてしまったという話も聞いている」と明かす。
また「もともとビュートは6対4の割合で女性のユーザーが多いが、サイズやごついイメージが原因で本当はビュートを気に入っているけど、フォルクスワーゲンやフィアットのコンパクトカーを買われたお客様もいらっしゃる」とも。
青木氏は「クラッシクカーというのはどうしても箱型のイメージがあり、ハッチバックスタイルをそのまま流用することにデザイナーとしては抵抗感はあった」としながらも、「それが原因でお客様をとりこぼしていたことも事実なので、やはりお客様の声を反映して思い切ってやってみた」と明かしてくれた。
ハッチバックスタイルの採用とフロントバンパーの形状変更により、ビュート なでしこは全長が3980mm、全幅1665mmとセダンスタイルのビュートに比べて535mm、15mmそれぞれ短くなっている。またリアハッチバックおよびテールランプをマーチのものをそのまま流用していることで改造費用も抑えられ、価格が167万4000円と、セダンタイプの同等グレードとの比較で60万円程度安くなっているという。