盛岡市最大震度5弱、35年前にもほぼ同じ場所でも

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早朝に会見する長谷川洋平地震津波監視課長(10日・気象庁)
  • 早朝に会見する長谷川洋平地震津波監視課長(10日・気象庁)

盛岡市で最大震度5弱の地震が早朝にあった。岩手県沿岸北部の地震は、同市周辺や東北地方を中心に震度4~1を観測している。発生は10日3時32分。マグニチュードは5.7、震源の深さは88km(暫定値)。

気象庁5時30分の会見時点では、震度1以上を観測する余震は1回しか起きていない。「現時点では余震活動は活発ではない」と、地震火山部・長谷川洋平課長は述べた。

この地震は岩手県と青森県の県境付近で起きている。ほぼ同じ場所と規模で、1980年11月27日にも起きた。

県内では15年5月13日に花巻市で最大震度5強の揺れを観測している。周辺での発生は岩手県沖で今年2月17日にM5.7(最大震度5強)、同日M6.9(5強)の地震もあった。また、08年7月24日にはM6.8(6弱)の地震も発生している。

「今回の地震の発生した場所は、太平洋プレートと陸のプレートとの境界(深さ約80km)より若干深いところで発生したため、太平洋プレート内部で発生した地震と見ている。この領域では、ここ16~17年でいちばん大きな地震といえる」(長谷川氏)

また、東北地方太平洋沖地震(11年3月11日)との関連性については、気象庁がその余震域と整理した場所からは離れていることと、深さ90kmで起きた場所を重ねて「直接の余震ではないと考えている」(同上)とした。

ただ、長谷川氏は「4年たって余震は減ってきたが、震度1以上の地震は散発し、一般的には影響はまだ続いている。普段から注意を払っていただき、大きな地震では津波警報を待つことのなく、高所に一時退避してもらうことが肝心」(同上)と、注意を呼びかけている。

東日本高速によると、この地震による通行止めはなかった。また、東北新幹線でも始発から通常運転を行っている。

《中島みなみ》

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