気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2015年6月24日付
●株主総会「なれ合い」一変、役員報酬明と暗、日産ゴーン氏10億超え、ソニーは執行役8人賞与返上(読売・8面)
●タカタ欠陥「リコール達成へ協力」米法人幹部米上院公聴会で陳述(読売・9面)
●ひと 日産初の女性専務になった星野朝子さん(朝日・2面)
●ホンダ燃料電池車「ミライ」よりも100キロ長い750キロ(朝日・8面)
●トヨタ本社を捜索、警視庁役員麻薬密輸容疑で(毎日・29面)
●伊藤忠、シェールガス撤退(日経・1面)
●「部品生産、世界で分業」デンソー社長、高効率急ぐ(日経・12面)
●志賀副会長、代表権外れる、日産、利益相反の批判回避(日経・12面)
ひとくちコメント
米国から麻薬成分を含んだオキシコドンの錠剤を密輸した疑いでトヨタ自動車常務役員のジュリー・ハンプ氏が逮捕された事件で、警視庁が、豊田市のトヨタ本社や東京本社などを家宅捜索したという。
きょうの各紙が社会面などで大きく報じているが、警視庁は錠剤入手の経緯を調べるため、ハンプ氏の執務室がある東京本社などの関係先の捜索が必要と判断したようだ。
麻薬取締法違反容疑で逮捕されたハンプ氏は捜査官に「ヒザが痛いので痛みを和らげるために輸入した」との趣旨の説明をしているとも伝えられている。
また、毎日と産経は別の紙面で関連記事を掲載。毎日は経済面で「トヨタに衝撃」とのタイトルで、現役役員に続くショックで「家宅捜査に踏み切り、社内で衝撃が広がっている」と報じた。
一方、1面準トップで大きく掲載した産経は社会面でもトップ記事で「やれることは全てやる」とのは捜査幹部のコメントなどを取り上げている。
きょうの紙面では、日産自動車の記事としてカルロス・ゴーン社長が株主総会で10億円を超える役員報酬を明らかにしたこと。
また、13年秋までゴーン社長の片腕としてCOO(最高執行責任者)を務めた志賀俊之副会長が6月末に官民ファンドの「産業革新機構」の会長兼最高経営責任者(CEO)に就任する予定だが「公的な立場で利益相反になるとの批判を避けるため」に代表権を返上したことを報じている。
さらに、朝日は人物コラムで初の女性専務役員になった星野朝子氏を紹介しているが、トヨタ初の女性役員の逮捕で家宅捜索を受けた直後の同時掲載は、偶然の一致なのだろうか?