全国16カ所の高速道路の通行料金について、内閣が公共事業省に見直しを指示した模様だ。「ブリタ・ハリアン」によると、値上げ時期は8月で、値上げ幅は最高30%になる見通しだという。6月13日付のザ・スター、ベルナマ通信、6月12日付のマレーメイル・オンラインが報じた。
ナジブ・ラザク首相は12日の閣議で高速道路の通行料金に関する協議を行ったことを認めた上で、値上げ時期や方法については決定していないと述べた。また、引上げに関する情報がソーシャルメディア上に漏洩した件については閣僚の倫理に反する行為と批判した上で、決定事項は何もないと強調した。
ファディラ・ユソフ公共事業相は声明を発表し、高速道路運営業者との間で協議を続けると明らかにした。情報筋によると、 閣僚の間からも値上げへの反対の声があがったという。
2011年にも高速料金引上げが検討されていたが、政府は値上げを行う代わりに高速道路運営業者への賠償金を支払うことで決着していた。金額は公表されていないが4億リンギ程度となったと見られている。今回、料金引上げが見送られれば、賠償金は5億5890万リンギ程度になる見通しだという。
国民からは4月の物品・サービス税(GST)導入による食品価格の値上げに苦しめられている中で、高速料金が値上げされると生活が一段と厳しくなるとし、値上げを行わないよう訴える声があがっている。
また、トラックドライバーやバス会社、消費者協会からも高速料金引上げにより運営コストや生活費が更に上昇するとの懸念の声が挙がっている。