マイカーとして乗用車需要が着実に伸びているASEAN市場で、カーオーディオに対するユーザーの関心はとても高い。バンコク国際モーターショーには例年、パイオニアをはじめとする日本メーカーが出展。その中で特に注目だったのがソニーの動きだ。
ソニーは日本市場からカーオーディオを撤退しているものの(フォードへのOEMはある)、海外では一定のシェアを確保。新製品の投入にも意欲的だ。その中で、もっとも関心を呼んだのが「ハイレゾ」対応カーオーディオだ。今年1月に米国・ラスベガスで開催されたCES2015に参考出品されて話題を呼んだものだが、これがアジア市場を皮切りにいこの夏、よいよ商品化されるのだ。
展示はCES2015と同様に完全なモックアップではあったが、担当者によればDSD(ハイサンプリングで録音することでより緻密なサウンドでの録音を可能にした技術)のネイティブ再生も行え、ソニー独自の音声処理技術「DSEE HX」にも対応してMP3などの圧縮音源も高音質化して再生できるという。
中央のダイヤルはボリュームをはじめとする各種設定のコントロールに使用。ウォークマンやスマートフォン等が接続できるUSB端子やmicroUSB端子を装備し、NFCにも対応しており、スマートフォンとワイヤレス接続も可能となっている。
ハイレゾへの関心度を担当者に聞くと、「さすがに誰もが関心を持つというほどではない。しかし、日本で流行ったモノはいち早く取り入れたいとの風潮はあるので、期待はしている」という。
また、ソニーはCDレシーバーに最大出力100W×4chの内蔵アンプを搭載したMEX-XB100BTを出展。内蔵アンプでここまでのパワーを発揮するのは初。重低音再生を可能にするMEGA BASSも搭載し、ハイパワーを活かしたサウンドが楽しめる。NFCやBluetooth通信にも対応しているため、スマートフォンなどに収録した楽曲をワイヤレスで楽しめる機能も備えた。