8日のファン感謝デーでのテスト走行を含め、3日間に渡り実施された今季最初のSF公式合同テスト。最終日となった10日の鈴鹿の空は、ひとことで言えば「おかしな天気」。基本的には晴れているのだが、時々曇ったり、雨や雪のようなものが降ることも、といった具合である。風はほぼ一貫して強く、体感的には昨日までよりも寒い。そんな状況下での走行に、WEC関連の都合で中嶋一貴(#1 PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)が欠場した以外は前日同様の18名が臨んだ。
15~17時の2回目のセッションに関しては晴れ/ドライで推移。セッション途中には小林可夢偉(#8 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)が中古タイヤでマークした1分38秒150がしばらくタイムモニターの最上段に位置する局面もあった。やがてこれをナレイン・カーティケヤン(#41 DOCOMO TEAM DANDELION RACING/ホンダ)が更新し、さらにはロッテラー(#2 PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)がニュータイヤで1分37秒157をマークし、貫禄のトップ奪取。
ラストアタック前の段階でロッテラーに0.049秒差の2番手タイムをマークしていたのが、13年王者でホンダ勢の旗手・山本尚貴(#16 TEAM 無限)。昨年はホンダ勢大苦戦だったが、今年はどうだろうか。「今回のテストだけでは分かりませんけど、戦える気配は感じています。それと、チームとしてマシンのセットアップに関しては(昨季より)かなり進んでいますし、今回、変更したことに対してマシンが反応してくれたことが良かったと思っています。もちろん、フタを開けてみないと、というところはありますが、(総合的に)去年のこの段階の感触とは天と地の差ですね」。タイトル奪還へ、こちらも期待できそうだ。