VAIO(本社・長野県安曇野市)は2月16日、パソコン2機種を発表した。同社は昨年7月、ソニーがPC事業を分社化し、日本産業パートナーズに株式の大半を売却して独立してできた会社で、今回発表したものが初の自社開発品となる。
「開発をはじめ、営業や間接部門まで含めて240人の社員全員でゼロからつくり上げた自信作だ」と関取高行社長は強調し、こだわりのある“メイドイン安曇野”のPCだという。
こだわったのは「圧倒的なレスポンス」「一日中、どこでも完璧な仕事ができる」「ユーザーの新たな可能性に応えられる」など。そのため、スペックに一切妥協せず、機動性も両立させた。そして、最高のアウトプットを求める人の究極の道具を目指したそうだ。まさしくハイエンドなPCと言えるだろう。
価格は「VAIO Z」が約19万円からで、「VAIO Zキャンパス」が20万円台後半。なお、キャンパスについては5月に発売する予定だ。VAIOをこの2機種をてこに、ソニー時代から引き継いできたPC3機種と合わせて、15年度に販売台数35万台、営業黒字を目指す。
低価格PCが主流を占めるなか、「楽な数字ではないか、なんとかやっていきたい」と話す関取社長。VAIOの今後の動向は、業界関係者だけでなく、日本企業の一つの生き方として他の産業界からも注目されている。