デンソーは省エネルギーの展示会「ENEX2015」に、昨年開発した大型トラック用電動式冷凍システムを展示した。同製品は今年度の「省エネ大賞」の最高位である経済産業大臣賞を受賞したもので、その説明にも力がこもる。
「冷蔵車は通常、冷凍機専用に追加搭載したサブエンジン、あるいはメインエンジンによってコンプレッサーを駆動しますが、この製品は『プリウス』に搭載されているハイブリッドシステムを応用し、走行時に効率的に発電、または回生したエネルギーを冷凍機用電動コンプレッサーの駆動のみに使用します。これによって、従来の冷凍機と比較して冷凍機駆動に必要な燃料消費量を64%も削減できるんです」と同社関係者。
しかも、ベルトの交換やモーターのメンテナンスも不要とのこと。そのため、導入したユーザーからの評判はいいようで、問い合わせも増えているという。しかし、知名度はまだまだのようで、知らない運送業者も多く、展示会などを通して積極的にPRしていきたいとのこと。
「現在、この市場は年間3000台ほどですが、その3分の1である約30%シェアを取りたいと考えています」と同社関係者は話し、今回の受賞を機にその販売に弾みをつけたい考えだ。