欧州で唯一の公的衝突安全テストを行うユーロNCAPコンソーシアムは2015年1月7日、新型日産『キャシュカイ』を、「最も安全性の高い小型ファミリーカー」に指定した。
ユーロNCAPは2014年に衝突テストを実施した車両の中から、各カテゴリーで最も安全性が高いと認められる車を発表。ユーロNCAPの衝突テストは、前面オフセットが64km/h、側面が50km/h、ポール衝突が29km/h、歩行者衝突が40km/hで行う。日本や米国の基準とほぼ同じ、世界で最も厳しい条件で行う衝突テスト。
2009年2月、ユーロNCAPは新評価システムを導入。評価の割合に応じて、ポイントが配分されるようになった。最重要視される「成人乗員保護性能」には、ポイントの50%を配分。「子ども乗員保護性能」と「歩行者保護性能」には各20%、エアバッグやABS、ESCなどの「安全補助装置の有無」には10%を配分する。最高評価の5つ星を獲得するためには、総合評価が90ポイント以上必要とされる。
新型キャシュカイのテスト結果は、成人乗員保護性能が34点。前面衝突では、助手席のダミー人形の胸への傷害レベルが、5段階評価で上から2番目の「ADEQUATE」。側面衝突では、ダミー人形の胸への傷害レベルがADEQUATE。しかし、その他の部位への傷害レベルは最も低く「GOOD」評価。追突想定テストは、前席が5段階評価で上から3番目の「MARGINAL」、後席は「GOOD」を得た。
また、子ども乗員保護性能が41点、歩行者保護性能が25点、安全補助装置の有無が10点。新型キャシュカイの合計ポイントは110点となり、総合評価で最高の5つ星に輝いた。
そして今回、ユーロNCAPコンソーシアムは、新型日産キャシュカイを、最も安全性の高い小型ファミリーカーに指定。欧州日産は、「2014年のユーロNCAPにおける最高評価は、新型『エクストレイル』、新型『パルサー』に続き、新型キャシュカイでハットトリック」とコメントしている。