【新聞ウォッチ】スズキ8年ぶり軽トップ返り咲きは鈴木修会長の”花道”か?

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スズキ鈴木修会長
  • スズキ鈴木修会長
  • ダイハツ ムーヴ(左)と スズキ ハスラー(右)
  • スズキ アルト X
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2015年1月6日付

●地方経済回復に全力、首相年頭記者会見(読売・3面)

●マツダ小型SUV来月発売(読売・10面)

●売れる軽4割突破、14年新車販売、増税強まる節約志向(読売・11面)

●東証、下げスタート、42円安、証券トップは強気(朝日・7面)

●中国、レアアース輸出枠撤廃(朝日・7面)

●日本自動車工業会会長、生産「日本へ回帰、始まりつつある」(朝日・8面)

●スズキ軽販売8年ぶり首位、前年比13.9%増(朝日・8面)

●朝日新聞社信頼回復と再生のための行動計画、志賀俊之・日産自動車副会長、持続的に価値生む再生を(朝日・31面)

●米シェール増産鈍化、原油価格下落の余波(毎日・2面)

●マツダ中国販売13%増の21万台、昨年(毎日・7面)

●交通事故死者14年連続減(産経・28面)

●トヨタ燃料電池車,カリフォルニアに集中投入(東京・6面))

●迫真、トヨタその先へ2、「突き抜けよう」(日経・2面)

●小型車市場、縮小続く、14年新車販売、初めて普通車下回る(日経・15面)

ひとくちコメント

2014年に国内で販売された新車のうち、10台中4台が軽自動車だったという。

日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽協)の発表によると、新車販売は前年に比べて3.5%増の556万2887台となったが、このうち、軽自動車は7.6%増の227万2789台となり、2年連続で過去最高を更新。新車全体に占める軽の割合が初めて4割を超えたそうだ。

きょうの各紙も「売れる軽4割突破」(読売)をはじめ、「新車販売軽が4割超え」(朝日)、「軽比率初の4割超」(産経)などと、「4割」という活字がおどる。

一方、快走する軽自動車の影響を受けて、排気量2000cc以下の小型乗用車の販売にブレーキがかかっていることも見逃せない。きょうの日経が取り上げているが、1993年に65%を占めていた小型車が14年は30%。2000cc以上の普通車は16%から31%に増えたことから、普通乗用車を初めて下回った。小型車から軽へのシフトが進んでいるというのである。

もっとも、軽自動車のシェア競争も激化しており、スズキが8年ぶりに首位に返り咲いたが、ダイハツとの差はわずか2795台だった。ユーザーが決まらないのに販売会社がナンバーの登録だけを陸運局に提出して手続きするいわゆる「未使用車」の台数も気になるところだ。

それはともかく、スズキの鈴木修会長は新年のあいさつで「激動する時代に対応できるよう改革を進める1年にする。”新生スズキ”を築いていきたい」(1月5日・日経夕刊)と述べたという。2008年から社長を兼務する百戦錬磨の鈴木会長も1月末で満85歳。軽自動車の生産を始めてから今年で60年を迎える。8年ぶりの首位奪還は”花道”を飾る最高のお膳立てとも思えるが…。

《福田俊之》

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