【GARMIN GDR45DJ インプレ前編】ライバル不在のハイスペック、安全運転支援も備えた最新ドラレコ

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GARMIN GDR45DJ
  • GARMIN GDR45DJ
  • 大きい方がフロント用カメラを内蔵した本体。小さいほうがリヤカメラ。レンズ部分を回転できるような形状だが、デザイン処理に過ぎない。
  • 本体の右側面には電源ケーブルとリヤカメラのケーブルを接続するコネクタがある。
  • 反対側には電源スイッチとMicroSDカード用のスロットがある。
  • リヤカメラは背面に球体のジョイントがあり、専用のマウントブラケットと接続するようになっている。
  • リヤカメラ用のマウントブラケット。様々な車種のリアウインドウにフィットするように工夫された形状だ。
  • 新たに付属品であるTLSセンサー。コイン型電池で駆動され、ウインカーレバーにゴムバンドで固定して使用する。
  • 電源ケーブルはヒューズボックスなどに配線する必要がある。シガーソケットは使えない。

GPS技術をコアとして車載、フィットネス、アウトドア機器を展開するGARMIN。どのジャンルでもライバルメーカーの上を行くフルスペックの最高級モデルを展開しているのが特徴だ。今回取り上げる『GDR45DJ』も他社製品を圧倒するスペックを備えた、ドライブレコーダーの最高峰モデルといえる。

前後撮影機能で大ヒットしたGDR35Dの後継モデル

アウトドア向けのハンドヘルドGPSに始まり、カーナビ(PND)やランニングウォッチ、サイクルコンピューターなど様々なジャンルに進出し、そしてどのジャンルでも絶大な人気を得ているGARMIN。その魅力は、ハイスペックかつオンリーワンといえるユニークな製品作りにある。

ドライブレコーダーも例外ではない。GARMINは画質や視野角、機能の面で業界最高峰といえるスペックを実現しつつ、同時に他社にはない機能を追加した製品を発売してきた。今回取り上げる『GDR45DJ』は、2013年に発売した『GDR35D』の後継モデル。同モデルは車両の前後を同時に撮影できる非常に贅沢なモデルとして、かなりの高価格にもかかわらず人気を博したモデルだ。

1年半ぶりのモデルチェンジで登場したGDR45DJもそのコンセプトに変更はない。大幅なモデルチェンジではなく、機能と完成度に磨きをかけたバージョンアップモデルと考えていいだろう。

最大の改良点は、レンズの視野角が広くなったことだ。視野角の拡大は最近のドライブレコーダー全般の傾向で、120度程度の視野角を実現した製品は珍しくなくなった。1年半前に登場したGDR35Dの視野角110度は、当時では広い方だったのだが、わずか1年半で魅力あるスペックとはいえなくいなってしまった。そのため改良されたのだ。

GDR45DJの視野角はシングルカメラながら132度(フロントカメラ)と非常にワイドで、横から飛び出してくる車両や歩行者なども早いタイミングで撮影できるようになった。GARMINらしいハイスペックといえるだろう。ただし、本機の改良点はこれだけではない。非常にユニークかつ、野心的な機能を追加している。

◆GPSを搭載した基本スペックは従来通り

ユニークな機能については後述するとして、基本スペックを確認しておこう。本機はGPSレシーバー、2.3インチ液晶ディスプレイ、Gセンサーなどを搭載したドライブレコーダーだ。マイク、スピーカーも内蔵しており、映像とともに音声も記録できるほか、作動状態を日本語音声で知らせてくれる。

GPSレシーバーは日本の準天頂衛星みちびき対応で、高精度な位置情報の記録が可能。時計合わせの必要がなく、いつでも正確な時刻情報を動画に記録できるのも、GPS搭載のメリットとなる。さらに、本体内に保存されたオービスポイントに近づくとアラートを発する機能もある。

画質は1080iのフルHD撮影が可能となっている。ただし、リヤカメラとの同時撮影では、保存される動画ファイルは1280×1440の720p Dualとなる。レンズは前後カメラともにF2.0という明るいレンズで、高感度撮像センサーとあいまって夜間でも良好な画質の撮影が可能だ。視野角はフロントカメラが前述のように132度。これは対角線での角度なので、水平視野角としては120度となる。リヤカメラはそれよりやや狭く、110度だ。

動画ファイルは256MBごとに分割され、記録メディアであるMicroSDカードに保存される。カードがいっぱいになると、古いファイルから消去される仕組みだ。ただし、Gセンサーが異常を検知した場合は、その動画ファイルが削除されずに保存されるようになっている。

◆画像解析とTLSセンサーの追加で車線逸脱警告が可能に

本機には新たにLDWS(車線逸脱警告)という機能が追加された。自動車の最新モデルではアクティブセーフティとしてこのような機能が搭載されているモデルが増えているが、ドライブレコーダーで同様の機能を実現しようというユニークな試みだ。

この機能は映像から車線を自動認識することで実現している。ただし、LDWSは意図的な車線変更に警告を発しないようにウインカーをモニターする必要があり、そのためにTLSセンサーという付属品が追加された。これは切手大の大きさのセンサーで、車両のウインカーレバーに取り付けて使用する。車両の配線に接続すること無く、ウインカーレバーの振動でその動作を検出する仕組みだ。

GARMINのドライブレコーダーには以前から、前方を走る車両を認識して追突を警告するFCWS(前方衝突警告)や、駐車中に動きのあるものを感知すると撮影データを記録する動体検知パーキングモードが搭載されている。ドライブレコーダーを安全運転やセキュリティに役立てようというGARMINの熱意が伝わってくる。これらの新機能が実際のドライブでどう活用できるかを後編のインプレッションではレポートしたい。

《山田正昭》

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