ケーヒンは、米国のフォード・モーターから新たに自動車空調用熱交換器製品であるコンデンサーを供給するなど、欧米の自動車メーカーとの取引が拡大していると発表した。
ケーヒンの北米子会社が、今年5月に米国で発売されたリンカーン『MKC』向けにコンデンサーの納入を開始した。同タイプの製品は、中国の子会社ではフォード『クーガ』向けに9月から量産を開始し、チェコの子会社でも『フォーカス』、『エスケープ』向けに11月から量産を開始する予定。9月に米国で発売された『マスタング』向けにも別タイプのコンデンサーの納入を開始している。
また、フォルクスワーゲン・グループ向けでは、中国で昨年新たに稼動した佛山にあるケーヒングループの京濱大洋冷暖工業(大連)から一汽大衆汽車向けにコンデンサーの出荷を2014年秋から開始している。ケーヒンのメキシコ子会社も、VWのメキシコ生産拠点向けに2014年初めから出荷を開始している。
ケーヒンでは、熱交換器製品のビジネスがグローバルで拡大していく中、中国佛山生産拠点の年間生産能力130万台と、メキシコ子会社の年間生産能力70万台が加え、グローバルでのコンデンサーの年間生産能力は820万台に引き上げた。
加えて、自動車空調製品とのシナジーにより競争力を高めるため、タイに続いて、北米でも熱交換器製品と自動車用空調ユニット(HVAC)との一貫生産を11月から開始する。
ケーヒンでは、グローバルでの供給体制を拡充しながら、グローバルな自動車メーカーのニーズに対応した製品を供給して事業の拡大を図る。