ホンダは10月16日に航空機エンジンに関するメディア向け説明会を東京都港区の本社で開いた。このなかで本田技術研究所の山本芳春社長は、ジェットエンジン技術はターボチャージャー(過給機)など自動車の技術にも応用できるとの見解を示した。
ホンダは2015年の第1四半期に、米国で小型ビジネスジェット「ホンダジェット」の型式認定を取得する見込みとなっており、航空機ビジネスが本格稼働する。同機に搭載した小型ジェットエンジン「HF120」は米GE(ゼネラルエレクトリック)と共同で開発したもので、高圧のコンプレッサー技術などにより燃費性能が同クラスの他社製より10%程度高いという。
山本社長はこのジェットエンジンの自動車への応用について「コンプレッサーの部分は、クルマのダウンサイジング技術として必要なターボチャージャーの性能向上に使える」と指摘、HF120で得た知見を自動車用ターボエンジンに反映する考えを表明した。また、ジェットエンジンについては、「(ライバルとなる欧米メーカー2社の)同クラスエンジンより優れており、機体メーカーにしっかり売り込んでいきたい」と語った。