ブリヂストン、米国のグアユール加工研究所が完成…新たな天然ゴム供給源開発へ

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バイオラバー プロセス リサーチセンター(BPRC)の竣工式
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  • グアユール

ブリヂストンは、米国グループ会社がアリゾナ州に建設を進めていた、天然ゴムを含む植物「グアユール」の加工研究所「バイオラバー プロセス リサーチセンター(BPRC)」が完成したと発表した。

タイヤの主要な原材料の中で大きなウエイトを占める天然ゴムは、約9割が東南アジアで生育する「ゴムの木(パラゴムノキ)」より採取されている。ブリヂストングループは天然ゴム産出地域の一極集中を緩和するため、新たな天然ゴム供給源の研究開発を行っており、グアユールに関する研究開発活動はその重要な取り組みの一つだ。

グアユール由来の天然ゴムは従来の天然ゴムと同様に、植物がうみだすバイオマテリアルだが、グアユールは熱帯地域を原産とするパラゴムノキとは異なり乾燥地域で栽培することができ、天然ゴム供給源の多様化が期待されている。

BPRCでは、今後30名を超える研究者と技能員が従事し、グアユールから天然ゴムを採取するための加工技術の研究開発を行う。また同社グループは、アリゾナ州エロイ市にて114ヘクタールの農地を確保し、2013年9月に「グアユール」の品種改良や栽培技術を目的とした研究農場を完成させ、運用を開始している。今後、同社グループの米国、日本の各技術センターでは、BPRCで生産されたグアユール由来の天然ゴムについて、最適なゴム配合の研究開発を行い、2020年代の実用化に向けた検討を進めていく。

《纐纈敏也@DAYS》

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