鞍馬の叡電デナ21、本物だけど「偽物」に…「有頂天家族」とコラボ

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鞍馬駅で展示されているデナ21形21号の「偽叡山電車」装飾イメージ。アニメ「有頂天家族」とのコラボ企画として実施する。
  • 鞍馬駅で展示されているデナ21形21号の「偽叡山電車」装飾イメージ。アニメ「有頂天家族」とのコラボ企画として実施する。
  • 「有頂天家族」に登場した「偽叡山電車」。デナ21形をモチーフにして描かれた。
  • 「偽物」になる前のデナ21形21号。鞍馬駅で車体先頭部のほか車輪も展示されている。
  • デナ21形は1993年までに全車が運用を終了しているが、700系の711号はデナ21の部品を流用して製造された。ただし、その後の改造でデナ21形の部品の大半は新しいものに交換されている。
  • 「有頂天家族」のラッピング車も運行。主要キャラクターが700系721・723号のヘッドマークや車内に施される。写真は721号。
  • 「有頂天家族」のラッピング車も運行。主要キャラクターが700系721・723号のヘッドマークや車内に施される。写真は723号。
  • 「有頂天家族」コラボ記念切符。1日乗車券「捲土重来きっぷ」(最上段)のほか、入場券も4種類発売される。このうち修学院駅の入場券は2種類用意される。
  • 1日乗車券「捲土重来きっぷ」には「偽叡山電車」などがデザインされた台紙も付く。

叡山電鉄は9月11日、テレビアニメ「有頂天家族」との共同企画「偽叡山電車現る!?」を行うと発表した。鞍馬駅(京都市左京区)で展示しているデナ21形21号に「偽叡山電車」の装飾を施すほか、ラッピング車の運行や記念切符の発売なども行う。

「有頂天家族」は2007年に発売された、森見登美彦さんの小説。2013年にはアニメ化されており、同年7月から9月にかけてTOKYO MXやKBS京都などで放映された。第十二話「偽叡山電車」の回では、鞍馬駅に展示されている21号の車体を参考に描いた「偽叡山電車」が登場した。

デナ21形は1929年、京都電灯叡山線(現在の叡山電鉄叡山本線)向けに製造された電車で、設計は鞍馬電気鉄道(現在の叡山電鉄鞍馬線)が導入したデナ121形と同じになっている。デナ21・121形は後の運営会社再編により形式が統一されて全10両が運用されたが、1964年から1993年にかけて、老朽化などにより順次運用を終了。1987年に登場した700系711・712号が23・24号の部品を流用して製造されたほか、21号の先頭部と車輪が鞍馬駅で保存展示されている。

今回は9月20・21日に京都市勧業館(みやこめっせ)で開催されるイベント「京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)2014」との連携イベントとして、「有頂天家族」とのコラボを企画。9月20日から2015年1月11日までの期間中、アニメで登場した「偽叡山電車」の装飾を鞍馬駅の21号に施して展示する。

「有頂天家族」の主要キャラクターを券面に描いた、硬券タイプの1日乗車券「捲土重来きっぷ」(台紙付き)と出町柳・修学院(2種類)・鞍馬各駅の入場券も発売する。9月20日の9時30分から11時まで、全ての切符を限定300セット(1セット1840円)販売する特別発売会を出町柳駅で実施し、同日12時以降は出町柳・修学院・鞍馬各駅で入場券(各210円)を、出町柳駅で「捲土重来きっぷ」(1000円)を、それぞれ発売する。

発売期間は2015年3月31日までの予定だが、発売数限定のため売切次第、発売を終了する。入場券全4種類を集めた「捲土重来きっぷ」購入者には、先着1000人に限り「有頂天家族×叡山電車」オリジナルの「偽叡山電車 偽乗車券」をプレゼントする。

このほか、ラッピング車両の運行やスタンプラリーも実施。ラッピング車両は700系721・723号の2両を使用し、9月20日から2015年1月11日まで運行する予定。「有頂天家族」のキャラクターをヘッドマークや車内に施す。また、出町柳駅と鞍馬駅に「有頂天家族」のスタンプを設置し、2カ所のスタンプを集めた人のなかから先着1000人にコラボオリジナルのステッカーをプレゼントする。

《草町義和》

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