【INDYCAR 第17戦】佐藤琢磨が今季最高の4位フィニッシュ…優勝はディクソン

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決勝で今季最高の4位に入った佐藤琢磨。写真:Honda
  • 決勝で今季最高の4位に入った佐藤琢磨。写真:Honda
  • 予選20位から決勝4位を獲得した佐藤琢磨。写真:INDYCAR
  • 優勝のスコット・ディクソン。写真:INDYCAR
  • ディクソンは今季2勝目をゲット。写真:INDYCAR
  • 決勝2位のハンターレイ(左)と3位のパジェノー。写真:Honda
  • 決勝2位のハンターレイ。写真:Honda
  • 決勝3位のパジェノー。後ろはポイントランク2位のカストロネベス(今回18位)写真:Honda
  • 写真の先頭を走るのはポイントトップのウィル・パワー(今回は最終的に10位)。写真:INDYCAR

インディカー・シリーズの第17戦決勝が現地24日、米カリフォルニア州のソノマ・レースウェイで開催され、佐藤琢磨が今季自己最高となる4位でのフィニッシュを果たした。優勝はスコット・ディクソン。

残り2戦、ロードコースでは今季最後となる一戦は、アクシデント等によるフルコースコーションの発生時期と、燃費やタイヤ選択を巡る戦略とが絡み合うインディカーらしいレース展開となった。そのなかで、予選20位、しかも決勝当日のフリー走行後にエンジン交換するなど今回も流れが良くなさそうだった琢磨(#14 A.J. Foyt Racing/ホンダ)が、レースではうまく流れに乗って、戦略を巧みに機能させるかたちで上位戦線へと浮上してくる。終わってみれば4位、第14戦での5位を更新する今季決勝最上位フィニッシュとなった。

「これはチーム全体の力で勝ち取った好結果だと思う。とてもハッピーな気持ちだ」と語る琢磨は、「短時間のエンジン交換を完璧にこなしてくれ、レースでのマシンもとてもいい仕上がりになっていた」とチームクルーの仕事を讃え、感謝する。良く機能した戦略面も「(チームを統率する)ラリー・フォイトとエンジニアたちが考え出した作戦。クルーたちのピットストップ作業も本当に素晴らしかった」と、今回の4位がチームとしての成果であることをさらに強調。「コース上で何台ものライバルをオーバーテイクした。ホンダエンジンが終盤になっても高い性能を発揮し続けてくれたから、上位フィニッシュを達成できた。予選20位からの4位フィニッシュをチームとともに喜んでいる」。最終戦でのさらなる今季最高位更新、通算2勝目に向けて勢いを得た格好の好レースであった。

優勝はディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/シボレー)で今季2勝目。2~4位にはホンダ勢が並び、2位はライアン・ハンターレイ(#28 Andretti Autosport)、3位がシモン・パジェノー(#77 Schmidt Peterson Motorsports)だった。4位琢磨の後方は、5位がファン・パブロ・モントーヤ(#2 Team Penske/シボレー)、6位がジョセフ・ニューガーデン(#67 Sarah Fisher Hartman Racing/ホンダ)。

注目のドライバーズチャンピオン争いは、ポイント首位のウィル・パワー(#12 Team Penske/シボレー)が、レース前半はポール発進から絶好調の流れ。しかし、中盤のフルコースコーション明けで集団のなかにいた際に単独と思われる状況でスピンを喫し、大きく後退、最終順位は10位だった。一方、追うエリオ・カストロネベス(#3 Team Penske/シボレー)は今回、ツキも精彩もない展開に終始し、18位。両者のポイント差は51点となった。レース距離500マイルのオーバル戦である最終戦はダブルポイントで、優勝が100点。インディカーの場合は決勝順位以外にもラップリード等に関するボーナス得点があるが、パワーが断然有利なポイント状況で最終局面を迎えることとなった。

なお、数字的にはランク3位以降にも逆転タイトルの可能性を残す者はいるが、インディカーは決勝に出走すれば序盤戦線離脱でも、ある程度のポイントが獲得できるため、現実的にはPenske勢のパワー対カストロネベスの戦いに絞られたと考えていいだろう(ランク3位パジェノーは首位と81点差)。

インディカー・シリーズ最終第18戦は、現地30日決勝の日程で、カリフォルニア州フォンタナのオート・クラブ・スピードウェイで開催される。

《遠藤俊幸》

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