【ストラーダ R500WD1 インプレ後編】実力向上が体感できるAV機能とナビ性能…会田肇

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CN-R500WD1
  • CN-R500WD1
  • カーナビ評論家の会田肇氏
  • 地図の色調と道路色、文字サイズ、ルート描画、そして自社マークを任意の色やサイズから選べる。
  • パナソニック ストラーダ R500WD1
  • 地デジだけでなくDVDもプログレッシブ再生に対応している
  • 音質面のキモとなるパーツについても妥協はない。
  • こちらは「音の匠」の選択メニュー。「爽快ドライブチューン」「快適メモリーミュージック」「いい音でスムーストーク」の3モードを用意
  • パナソニック ストラーダ R500WD1

パナソニック『ストラーダ』のAV一体機の上級モデル「R500」シリーズ。前編では「オーディオフリック」「スワイプイン」といった“使いやすさへのこだわり”について紹介したが、後編ではAV機能と安心・快適なドライブをサポートするための拡張機能についても触れていきたい。

◆映像と音質の両面で本格AV機器の実力実感

メモリーナビならではの高速アクセスは、ルート探索や画面切替での軽快さにもつながり、ワイドVGAモニターによる高精細な表示も素晴らしい。とくに地デジやDVD、CDなどを視聴したときの映像の美しさ、音の良さは数あるカーナビ中トップクラスの実力と断言していいものだ。

まずR500シリーズの音質へのこだわりは、「ストラーダ・サウンドエンジン」と呼ぶ、入念なチューニングを施されたパーツ類や回路と、音楽の躍動感と空気感を作り出す再生モード「音の匠」に結実している。パナソニックでは、専用のリスニングルームで徹底的に検証した高音質部品・回路を選定し、使用している。とくに、最も音質に影響を与えるデジタル/アナログ変換(DAC)には、バーブラウンブランドの32bit D/Aコンバータを採用。変換方式にはマルチビットDACと1bit DACの複合方式であるアドバンスド・セグメント方式を採用し、優れた再現性とリニアリティを実現している。

録音のプロ集団である「MIXER'S LAB(ミキサーズ・ラボ)」が手がけた「音の匠」は、「爽快ドライブチューン」「快適メモリーミュージック」「いい音でスムーストーク」の3モードを用意。スタジオマスターサウンドさながらの、立体的かつ躍動感を体感できるはずだ。その優れた音質は、とくにオーディオに凝った人でなくても実感できるだろう。カー用品店などのデモ展示では、R500シリーズの再生能力を試し聴きしてみるというのもいいだろう。

映像は、地デジに加えてDVDのプログレッシブ方式での再生に対応。実際に見てみると、これまでのインターレース方式に比べて画面のちらつきが格段に減り、なめらかな映像表現となっているのがすぐに分かった。とくに動きの激しいアクションムービーやアニメなどでその効果が分かるはずだ。

◆ドライブを楽しく快適にするスマホアプリ

R500シリーズは、スマホ連携機能もいっそう強化されている。ランチャーアプリ「Drive P@ss」を利用でき、ナビ本体とスマホをHDMI接続することで、スマホ内に保存された楽曲を再生できたり(Music Player)、You Tube動画の視聴(Let's Do-ga)、FaceBookの閲覧(FBconnect)等もできる。

さらに、新たに130チャンネルのラジオ・音楽情報番組が聴けるラジオアプリ(ListenRadio)も加わり、ドライブを楽しむアプリが充実している。また、最新のグルメスポットや観光スポットを検索できる人気の「おでかけナビサポート ここいこ」も住所検索や電話番号検索が可能になり、スマホで検索した位置情報を簡単にナビへ転送してして目的地設定できるのも見逃せない。

◆フロントインフォディスプレイやDSRC車載器等多彩な拡張機能で安心・快適ドライブ

R500シリーズは「安全・快適」を視覚面でも高めている。それがフロントインフォディスプレイ(FID)・「CY-DF100D」との組み合わせだ。このFIDはR500シリーズとR300シリーズにオプションとして用意されたもので、一般的にはヘッドアップディスプレイ(HUD)と同じシステムになる。このシステムを組み合わせることで生まれるメリットは、ドライバーの目線の先でカーナビのルートガイドや渋滞情報等、ドライブに必要な情報が視認できるようになることだ。

カーナビでは通常、ルートガイドを確認するために、本体があるコンソールへ視線を移動しなければならない。しかし、FIDなら前方を見ていればその内容が把握できる。この安心感が極めて高い。R500シリーズは、このようにカーナビを利用する上での「安心・快適」を先進性からもアプローチしているのだ。

またR500シリーズはDSRC(ITSスポット)車載器にも対応し、セットモデルも用意している。ナビと車載器を別々に購入するよりも若干割安な価格設定となっている。他社のカーナビはDSRC車載器に対応していても、セットモデルを用意している例はなく、パナソニックがナビの新たな付加価値としてDSRCを位置づけていることが分かる。

DSRC連携によって実現できる機能はどのようなものがあるのだろうか。高速道路約1000km先までの交通情報が取得可能になっている。またカーブの先の渋滞警告や画像情報の提供など、大容量通信を活かした注意喚起の情報提供機能も充実。さらに交通状況の変化により案内ルートを引き直した際に、どれだけ所要時間が短縮できるかも表示できる。安心・快適の両面で、大きな効果を発揮してくれそうだ。

カーナビのインターフェイスを通して実感できる「安心・快適」。本格オーディオに迫るAV機能を実現しながらDSRC連携やFIDといった機能に対応したR500シリーズはそのスタイルを見事に具体化した数少ないカーナビの一つといえる。

《会田肇》

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