東海運は、宮城県七ヶ浜町花淵灯台沖で座礁したセメント専用船「環洋丸」が離礁して仙台港に着岸する作業を完了したと発表した。
同社子会社であるイースタンマリンシステムが所有する総トン数4953トンのセメント専用船「環洋丸」が3月24日に座礁、イースタンマリンシステムと東海運関係者が、二次災害の発生防止、船舶の離礁に向けて取り組んできた。燃料油抜き取りや、作業中の座礁位置固定のための船固めを実施した後、離礁に向けた作業を行った。
そして今回、船舶の座礁位置からの離礁と仙台港への着岸作業を完了した。
船舶は「全損扱い」として廃船となるが、離礁作業までに発生した損害の見込み額を、保険による損失の補填を含めて現在算定中で、損失額は特別損失に計上する。
座礁事故発生原因の詳細については調査中だが、最終的には第三者機関の調査結果を踏まえ判断する。
また、座礁事故発生後、同社では、グループ船舶の乗組員に対する安全運航管理強化への取り組みに加え、グループ会社所有船全船に対する、第三者の船舶運航管理会社による監査を実施している。今後、座礁事故への発生原因を踏まえた再発防止策を策定し、グループ船舶関係者に周知徹底を図り、安全運航管理全般の取り組みを強化する方針だ。