運輸安全委員会は、国土交通省航空局に対して、昨年11月に発生した本田航空所属JA4000(セスナ式TU206G型、コンチネンタル式TSIO-520-M7型エンジン搭載)の不時着事故について情報提供した。
本田航空所属JA4000は、2013年11月16日、航空測量のため秋田県能代市の写真撮影現場に向かっていたところエンジン油圧が低下し、11時43分頃にエンジンが停止したため、秋田県秋田市の旧秋田空港跡地に不時着。運輸安全委員会では、重大インシデントとして調査していた。
それによると同型エンジンのオイルゲージハウジング・チューブを取り外した状態で試運転を行った結果、取り付け部周辺に潤滑油の漏えいを発見。
エンジンの潤滑油量を測定する際に用いるオイルゲージを構成するオイルゲージハウジング・チューブのホースが、エンジン本体側のチューブから外れていた。オイルゲージハウジング・チューブと、エンジン本体側のチューブとをつなぐホースを締め付ける金具の位置がずれて、締め付け帯がエンジン本体側へはみ出すとともに、ホースの接合部分が緩んでいたというもの。
国内には同じ構造のエンジンを搭載した機体があることから、国土交通省航空局へ情報提供した。
委員会からの情報提供を受け、航空局では、航空事故防止の観点から情報の周知徹底を図るように、全日本航空事業連合会、日本航空機操縦士協会に通知した模様。
今回の件が重大インシデントにどのように関与したかについては、引き続き調査するとしている。