IHI、褐炭焚きボイラ開発で独エンジニアリング会社を買収

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石炭種別埋蔵量
  • 石炭種別埋蔵量
  • 石炭燃焼試験設備(IHI 相生工場内)
  • SE社が関わった,褐炭焚きボイラ(Photo by RaBoe/Wikipedia)
IHIは、2014年6月、ドイツのエンジニアリング会社Steinmuller Engineering GmbH社(SE社)の全株式を、ドイツのSiemensAG社から取得した、と7月1日付けで発表した。

IHIは、褐炭を燃料とする火力発電用ボイラの知見を数多く有するSE社の買収により、今後の市場拡大が期待される、褐炭焚きボイラの開発を加速させ、早期に市場参入することを目指す。

褐炭は、世界の石炭可採埋蔵量の約半分を占める低品位炭の一つ。東南アジア、欧州、オーストラリアなどに多く存在しており、安価。一方で、水分を多く含むために発熱量が低く、また、自然発火性が高いことから、これまでは利用が限られており、未利用エネルギーと言われている。

化石燃料の中でも可採埋蔵量が多い石炭は、安定したエネルギー源として、今後も引き続き主要な一次エネルギーとしての役割を担っていくことが見込まれている。石炭の中でも、水分含有量が多い低品位炭の一つである褐炭は、その豊富な埋蔵量と価格の安さから、有効活用が世界的に期待されている。SE社は、褐炭が多く埋蔵している欧州の褐炭焚きボイラ市場において重要な位置を占めており、褐炭焚きボイラの知見を数多く有している企業。

IHIではこれまで、瀝青炭などの高品位炭を燃料とする石炭火力発電用ボイラの高効率化を進める一方で、褐炭から発電用燃料や化学肥料を製造する二塔式ガス化炉や、水分を多く含み、かつ、自然発火性の高い褐炭を、効率よく利用するための予乾燥褐炭設備など、褐炭の有効活用に向けた研究開発を進めてきた。

SE社を買収することにより、褐炭の有効活用に向けた技術開発を一層加速させることが可能になるとともに、より広い石炭の性状に合わせた石炭火力発電用設備を提供することが可能となる。
《山内 博》

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