石垣島天文台は、5月29日(日本時間)に、地球に最接近(0.055天文単位、約830万km)した「リニア彗星」(209P/LINEAR)の撮影に成功、画像を公開した。
リニア彗星は、遠日点(太陽から最も離れる位置)が、木星軌道の内側にあり、周期が5.1年と短い彗星。5月6日に近日点を通過した。
その後、24日未明には、彗星が通過した後の軌道近くに地球が差しかかるため、この彗星が放出したチリによる大きな流星群(きりん座流星群)が起きるのではと予想されていたが、石垣島でも確認できず、大きな流星群の報告は無かった。
29日の夜、石垣島は薄曇りで高湿度という天体観測には厳しい条件だったが、カラス座、コップ座の西側にあったリニア彗星を、むりかぶし望遠鏡を使って、30分ほどの観測をすることができた。明るさは、11等で、肉眼で見ることはできなかった。