エアバスは、オーストラリア原産のユーカリの木から製造したバイオ燃料が、旅客機の燃料として実用可能かどうかに関する研究で、良好な結果が得られたと発表した。
エアバスはヴァージン・オーストラリアなどのパートナーらと2012年から2年間、ユーカリ由来のバイオ燃料を研究してきた。
今回、未来農業共同研究センターが発表したレポートでは、ユーカリから製造されたジェット燃料が、持続可能なバイオ原料に関する円卓会議(RSB)によって定められている持続可能性の基準を満たしていることが明らかになった。
また、米国試験材料協会(ASTM)によると航空機の商業運航にも適しているとされた。
この研究では、ユーカリの育成と収穫から、ダイナモーティブ、IFPエナジー・ヌーヴェル(IFPEN)が開発した方法によって航空バイオ燃料を製造するまで網羅して分析している。
ユーカリは、やせた土地でも育ち、水や食糧生産にも直接影響を及ぼさない。西オーストラリアのグレート・サザン地域の広大な土地で研究を実施、栽培者から航空ユーザーまで完全なサプライ・チェーンの実現可能性なども調査した。
研究によると、豪州・パース空港を出発するすべての航空便が、その地域で育成されたユーカリ由来のバイオ燃料を使用すると、航空機の排気ガスを少なくとも40%削減できると試算している。