日野自動車は5月21日、中小型ディーゼル車用の排出ガス後処理システム「新DPR」の開発において、第64回自動車技術会賞「技術開発賞」を受賞したと発表した。
自動車技術会賞は、自動車工学および自動車技術の向上発展を奨励することを目的として設けられた賞で、「技術開発賞」は自動車技術の発展に役立つ新製品または新技術を開発した開発者を表彰するもの。
「新DPR」は、2010年(ポスト新長期)排出ガス規制に適合した「日野レンジャー」、「日野デュトロ」など日野の中小型車に搭載されている、尿素水を必要としないNOx、PM同時低減システム。車両走行用の燃料である軽油を用いてNOxを低減し、PMはフィルターによって捕集することでNOxとPMを同時に低減する。
「尿素SCR+PM捕集フィルター」のシステムに対し、尿素水を使用しないため、尿素水にかかわる費用が不要で、補給の手間もかからないなど、高い経済性、利便性を実現。また尿素水タンクやSCR触媒等も不要なため、コンパクトで軽量なシステムとなっており、スペースや重量で制約の多い中小型ディーゼル車でも広汎な架装に対応できる。
今回受賞の対象となった「新DPR」は、現在パシフィコ横浜で開催中の「自動車技術展・人とくるまのテクノロジー展2014」の日野自動車ブースにて展示している。