本田技術研究所二輪R&Dセンター長を務める野村欣滋取締役常務執行役員は4月16日、茨城県大洗町で報道陣と懇談し、先進国向け大型バイクのDCT(デュアルクラッチトランスミッション)の装着率が2~3年内に5割を超えるとの見通しを示した。
ホンダは2010年に二輪車で世界初のDCTを搭載した『VFR1200F』を発売、12年にはさらに小型化したDCTを『インテグラ』などのニューミッドコンセプトシリーズへ展開するなど、DCTの適用機種を順次拡大している。
野村常務は「大型モデルはコーナーに入っていく時のシフトダウンで横滑りするが、それがDCTでは全くない。オートマチックというとスポーツ性がないファンモデルと思われるかもしれないが、むしろスポーツ性が高い。クラッチレバーの操作からフリーになり、よりライディングに集中できるということで、欧米を中心に装着率が3割くらいにまで達している」と指摘。
その上で「我々が思っている以上に伸びている。今後も(DCT搭載)モデルも増やすし、お客様もそちらの方に流れていく。2~3年後には、5割を超えてくる」と述べた。
またホンダでは現在、快適性やスポーツ性を高めた第三世代のDCTの開発に着手していることも明らかにした。