国土交通省の軌間可変電車(フリーゲージトレイン)の技術開発に関する技術を評価する委員会は、軌間可変台車の基本的な耐久性能確保にメドがついたと評価した。
軌間可変技術評価委員会は昨年10月以降、JR四国の予讃線在来線(狭軌)で約7万km耐久走行試験、約1万回の軌間変換耐久試験、台車の高速走行性能試験(試験台)を実施してきた。
この結果、全ての試験で、車両の安全な走行に影響を及ぼす軌間可変機構の不具合や、大幅な部品摩耗などは認めらないことから、軌間可変台車の基本的な耐久性能確保にメドがついたと評価した。
また、試験結果などから、一定の条件のもとに点検や部品交換周期をとりまとめた保守指針案を、次期試験車両の走行試験に活用し、深度化を図ることにした。
今後は、実用化に向けて、次期試験車両を使用した新幹線、軌間変換、在来線を繰り返し走行する「60万kmを走り込む3モード耐久走行試験」を実施する。同時に今回とりまとめた保守指針案の検証を含む保全性の分析・検証を深度化するとともに、経済性の分析・検証も進める。