2014年のデリーモーターショーで、目立ったのは、SUV/クロスオーバーの展示の多さだ。
基本的にインドマーケットの主流は、コンパクトなセダンやハッチバックである。
SUVやクロスオーバーは、まだ主流にまで成長していない。しかし、堅調に成長を続ける新興マーケットでは、セダンやハッチバック、MPVといった実用車の普及の後に、スポーティな雰囲気のあるSUVやクロスオーバーの人気が高まる傾向がある。それを見据えて、数多くの自動車メーカーがコンセプトカーや新型モデルを数多く展示したというのだ。
具体的に名前を挙げれば、タタの『Design Concept NEXON』『Connect Next Concept』を筆頭に、スズキの『SX-4 S-CROSS』、ヒュンダイの『Santa Fe』、トヨタの『ETIOS CROSS』、日産・ダットサンの『redi-GO CNCEPT』、ホンダの『Vision XS-1』、GM/シボレーの『Adra Concept』、フィアットの『AVVENTURA』、フォルクスワーゲンの『TAIGUN』、ルノーの『KWIDコンセプト』とある。しかも、この大多数がワールドプレミアムというから驚くばかりだ。
経済の失速感が懸念されるインド市場ではあるが、自動車メーカーは、その次の一手を狙い、SUV/クロスオーバーを投入したのだろう。インドにかける期待の大きさを感じることができる展示であった。