JR北海道の運転士が2013年9月、寝台特急『北斗星』回送列車の自動列車停止装置(ATS)スイッチを破壊した問題で、同社は1月23日、この運転士を器物損壊の罪で北海道警に告訴したと発表した。
当時の同社発表によると、ATSスイッチの破壊があったのは2013年9月7日の16時49分頃。札幌発17時12分発の上野行き寝台特急『北斗星』となる列車が札幌運転所(札幌市)から出発する際、本来であればATSスイッチを切らなければならない2両目の機関車のスイッチを運転士が切り忘れていたため、非常ブレーキが作動した。
運転士は原因がスイッチの切り忘れであったことを車両故障に見せかけるため、スイッチを足やハンマーで破壊した。
『北斗星』は、札幌~函館間ではDD51形ディーゼル機関車が2両(重連)で牽引しており、同日は先頭の機関車がDD51 1100号機、2両目がDD51 1143号機だった。列車は非常ブレーキが作動した後で点検を行い、前後の機関車の順序を入れ替えた上で出発。運転士は機関車の入れ替え作業中に1100号機のATSスイッチを、出発の際に1143号機のスイッチを破壊した。