矢野経済研究所は、車載ネットワーク用デバイスの世界市場について調査を実施。その結果を発表した。
調査は2013年9月から12月の期間、半導体メーカ、カーエレクトロニクスメーカ、自動車メーカを対象に、同社専門研究員による直接面談、電話・Eメールによるヒアリング、文献調査を併用して実施。なお同調査における車載ネットワーク用デバイスとは、車載ネットワーク向けに用いられるデバイスを指し、主にマイコン(MCU)やトランシーバなどが含まれる。また、乗用車および車両重量3.5トン以下の商用車に搭載されるデバイスを対象とする。
調査結果によると、2013年における車載ネットワーク用デバイスの世界市場規模は、2192億円(メーカ出荷金額べース)になる見込み。制御系別に内訳を見ると、パワートレイン614億円、シャーシ247億円、ボディ/コンフォート565億円、パッシブセイフティ310億円、アクティブセイフティ456億円となる。
また、2020年における車載ネットワーク用デバイスの世界市場規模は、4648億円(同)になると予測。2013年から2020年までの年平均成長率(CAGR)は11.3%となる。主な成長要因としては、新興国市場における車両1台あたりのECUの搭載数量増加、各種センサデバイスのインターフェイスのデジタル出力化などが挙げられる。
主力となるパワートレイン向け車載ネットワーク用デバイスの世界市場については、2013年の614億円から2020年は1567億円に成長と予測。車載ネットワーク市場全体でのパワートレイン向けが占める割合は、2013年の28.0%から2020年には33.7%に上昇する。2013年から2020年までの年平均成長率(CAGR)は14.3%となり、車載ネットワーク市場全体の同年平均成長率11.3%を上回る。