ドイツの高級車メーカー、アウディは1月12日、コンセプトカーの『オールロード シューティングブレーク』の概要を明らかにした。実車は1月13日(日本時間1月13日深夜)、米国で開幕するデトロイトモーターショー14で初公開される。
アウディの「オールロード」とは、『A6アバント』や『A4アバント』をベースに、オフロードテイストを付加したモデルに与えられる名称。また、「シューティングブレーク」とは、ステーションワゴンとクーペを融合させたようなデザインを備えたモデルを指す。
アウディのオールロード シューティングブレークは、スポーティで環境に配慮した走行性能、コンパクトさ、高い機能性を1台にまとめたコンセプトカー。ボディサイズは全長4200×全幅1850×全高1410mm、ホイールベース2510mm。フロントマスクには、今後のアウディ車のデザインの方向性を提示する。
インテリアは、アウディがCES14で初公開した新開発のデジタルディスプレイを採用。ドライバー正面のクラスター内に、12.3インチのTFTモニターがレイアウトされ、2種類のモードが切り替えられる。ひとつは、通常のモード。もうひとつは、ナビゲーション画面を表示。このモードでも、速度計やエンジン回転計など、ドライバーに必要な情報は表示される。
パワートレインはプラグインハイブリッド(PHV)。フロントに直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボ「TFSI」エンジンを搭載。最大出力292ps、最大トルク38.7kgmを発生する。1個目のモーターは、6速デュアルクラッチトランスミッションと一体設計。最大出力54ps、最大トルク27.5gmを引き出す。
2個目のモーターは、リアアクスルに配置。最大出力115ps、最大トルク27.5gmを発生する。オールロード シューティングブレークは、必要に応じて四輪を駆動する「e-tronクワトロ」となる。
二次電池は、蓄電容量は8.8kWhのリチウムイオンバッテリーで、リアアクスル前方にレイアウト。EVモードでは最大50kmをゼロエミッション走行できる。この時の最高速は130km/h。この効果もあり、欧州複合モード燃費は52.6km/リットル、CO2排出量は45g/kmと、環境性能は優秀。
また、エンジンとモーターを合わせたシステム全体では、最大出力408ps、最大トルク66.3gmとパワフル。ボディパネルは、アルミとCFRP(カーボンファイバー強化樹脂)で軽量に仕上げられ、車両重量は1600kgに抑えられた。オールロード シューティングブレークは、0-100km/h加速4.6秒、最高速250km/h(リミッター作動)のパフォーマンスを実現している。