米国のベンチャー企業で、プラグインハイブリッド(PHV)スポーツカー、『カルマ』を製造・販売していたフィスカーオートモーティブ。現在、事実上の企業活動を停止している同社が、破産を申請したことが分かった。
これは11月22日、フィスカーオートモーティブが明らかにしたもの。「裁判所に連邦破産法第11条(チャプター11)の適用を申請した」と公表している。同時に、フィスカーオートモーティブは、「投資ファンドのハイブリッド・テクノロジー社に身売りすることでも合意した」と発表。
2009年、米国エネルギー省(DOE)はフィスカーオートモーティブに対し、環境対応車の開発資金として、約5億ドル(約500億円)を低利融資。ところが、フィスカーは経営不振に陥り、融資の返済が困難になった。
そこで、米国エネルギー省は、不良債権化したフィスカーへの約1億7000万ドル(約170億円)のローン債権を、競争入札で売却することを決定。これをハイブリッド・テクノロジー社が落札し、フィスカーの経営権を獲得することに。
ハイブリッド・テクノロジー社は、フィスカーオートモーティブの新たなオーナーとなり、フィスカーに当面の経営資金として、およそ800万ドル(約8億円)のつなぎ融資を行う。
フィスカーオートモーティブの再建責任者、マルク・ベイリンソン氏は、「様々な案の検討を重ねた結果、ハイブリッド・テクノロジー社への身売りと、チャプター11の申請が、最善との結論に達した。ハイブリッド・テクノロジー社のリーダーシップの下、フィスカーの技術&商品開発の能力は保たれると信じている」とコメントした。