防衛省は、川崎重工業の固定翼哨戒機P-1のエンジンに不具合が発生したことを受けて、エンジン制御ソフトウェアを改修すると発表した。
5月13日に川崎重工業が製造した固定翼哨戒機P-1の5号機について、社内飛行試験の際、通常の運用では想定されない高高度で高速度での急激な機動を行ったところ、エンジン4発が停止するという不具合が発生した。
原因究明の結果、この不具合は、P-1を量産化するのに当たってエンジンの燃料噴射弁の肉厚を増加したことが原因となって、急激な機動を行った際、エンジンの燃焼が一時的に不安定となったために発生したことが判明した。
防衛省では、急激な機動を行った場合もエンジンの燃焼が不安定になることがないよう、エンジン制御ソフトウェアを改修することにした。
今後、川崎重工業で製造中の5号機と6号機、既に厚木基地に配備されている量産機の3号機と4号機について、改修作業を実施する予定。これらの機体は、地上運転試験などを経て、10月にも飛行を再開する。