メルセデス・ベンツ日本が新たに導入を開始した、メルセデスベンツ「G350ブルーテック」は、989万円と1000万円を切る価格設定である。
同社商品企画・マーケティング部の江上浩史さんによると、「G550と比較し、エンジンが小排気量(G350ブルーテックはV6 3リッターターボ、G550はV8 5.5リッター)となり、レザーシートとスライディングルーフがオプションになること。ワイドフェンダーが付かず、盗難防止の設定がないくらい」とし、ディストロニックプラスやブラインドスポットアシストなどの安全性は装備され、ハーマンカートンのオーディオも備わるなど、装備差が少ないことを強調する。
G550との価格差は361万円(G550は1350万円)だ。この価格差について江上さんは、一番大きいのはエンジンのコストだという。「いたずらに価格を下げているわけではない。1000万円に近い価格を考えると、SUVとしてのプレミアム性がないと通用しないことから、装備は充実させながらエンジンをダウンサイジング、かつ、ブルーテックでパワーを維持させた。価格的には適正だと思う」と述べる。
江上さんは、メルセデス・ベンツ日本のディーゼルを今後拡販していこうという戦略も踏まえたうえで、「『Gクラス』はよりお求めやすいエンジンを導入し、右ハンドル化することによって、今まで獲得できなかったユーザーにアプローチすることが重要」だと話す。そして、「V8エンジンが魅力という根強いファンがいるので、G550でしっかりとケアしつつ、新しいユーザーをG350ブルーテックでアプローチするのが狙い」だと語った。