猛暑だった今年の夏、クルマで海に向かい、海水浴を楽しんだ人も多いはずだ。
夏に海辺を走り、海辺にクルマを停めたクルマ。大切に使い続けるならば、特別にケアが必要となる。
洗車関連ビジネスやグッズを手がけるモータージャーナリストの青山尚暉氏によると「海辺では、塩分を含んだベトついた砂がクルマのボディ上面はもちろん、ボディの細部や下回りに付着しています。それを放置しておくとサビの原因になる。しかしホースの水圧で洗っても、スポンジやタオルで洗車しても完全に落とせるものではありません」とする。
そこでお薦めというのが、コイン洗車。ホースの水とは比較にならない高圧な水で細部のベトついた砂、塩分汚れを吹き飛ばしてくれるからだ。さらに細部や下回りをブラシ洗いすることが必要だという。
「ひと夏のクルマの汚れは、なるべく早い時期にケアすることが不可欠です。近くにコイン洗車場がなく、自宅でホースの水で洗うとしても、ブラシ洗いすることで解決します」。
これまで、クルマのボディをブラシで洗うことはタブーとされてきた。しかしそれを可能にしたのがハンディクラウンのB&Yシリーズ。先割り加工された毛先は柔らかく、肌にあてても滑らか。洗浄能力にかかわる毛材の腰はしっかり。ボディに優しく機能的な洗車ブラシだ。
ブラシの種類も豊富。「やわかるバーブラシ ボディ用」、「ソフトブラシ ホイール用」、「ハードブラシ タイヤ用」、背の高いクルマに最適な「やわかるバーブラシ ルーフ用」のほか、細部洗い専用の「2WAYブラシ 隙間用」が揃い、適材適所で使える。
さらにB&Yシリーズの大きな特徴としてあげられるのが、ブラシの柄がクルマのボディに当たっても安心なソフトなウレタン巻きであること。そして黒と黄色の色使いである。
東北の仙台工場でほとんどハンドメイドで生産されるメイド・イン・東北のB&Yシリーズはそうした機能、デザイン性などが評価され、洗車好きな一般ユーザにはもちろん、洗車のプロにまで幅広く愛用されているという。トヨタ『86』のコラボグッズとしても採用され(スペシャルパッケージ仕様)、信頼性の高さが証明されている。
夏の終わりの洗車術として、具体的にどのような取り組みが必要なのか。
「まずはとくに塩分汚れのひどいタイヤ&ホイールなどの下回りから洗います。タイヤ&ホイール、ホイールハウスの中などはとくに塩分汚れがべったり着している部分ですが、アルミホイールは塩分に弱く、白いサビを発生させるので要注意です。ここでは水をかけたあと、B&Yシリーズの原液のままスプレーできるスポットシャンプーとタイヤ、ホイール用ブラシを使います。バケツにシャンプーを作るより効率的で、またバケツに砂などの汚れを移すことが防げます」
「ホイールブラシは先端部分が特殊な形状になっていて、塩分汚れが堆積しやすいボルト穴の中、エアバルブ回りまでしっかり洗えるのがポイントです。さらにホイールハウスの中やマフラーなどはタイヤ用ブラシを流用します。こちらは黒い毛材のハードブラシで、下回りの汚れを掻きだすのに有効です」(青山氏)
コイン洗車場であれば、ここまでは洗車ブースに入れず、待機場所で行なうのがマナー。そして洗車ブースにクルマを移動させたらシャンプー洗車、または泡洗車行程を選択して洗車スタート。
「まずはボディの隙間、下回りを中心に高圧な水で水洗い。シャンプー行程に入ったらボディ全体にシャンプーをかけた後、機械を一時停止。ここであらかじめ水に浸しておいたボディ用ブラシ、ルーフ用ブラシ、隙間用ブラシ(の黄色いほう)を駆使してボディ全体と隙間を洗います。ボディ用ブラシは全長27cm。一度に大きな面積を洗え、コイン洗車機の限られた一時停止中の時間を効率よく使えるから便利で、スポンジ洗いの半分近い時間で洗車が完了するのです。可能なら、2人で行って手分けして洗うとさらに効果的と言えます」。
「海水浴から帰って来たら、人間はローションなどを塗って肌の手入れをします。それと同じように、クルマも海から帰って来たら季節を問わず特別なケアする必要があります」(青山氏)
ちなみに冬、雪道を走ったあとも同様のケアが必要とのこと。路面にまかれた凍結防止剤もまた、塩分(塩化カルシウム)だからだ。