【GARMIN nuvi 2795 インプレ後編】初搭載ボイスコマンドの完成度に驚き

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「ボイスコマンド」と、ちょっと声を張り気味に言うとこの画面が表示される。続いていずれかのコマンドを発話する。
  • 「ボイスコマンド」と、ちょっと声を張り気味に言うとこの画面が表示される。続いていずれかのコマンドを発話する。
  • ここでは「ジャンルで探す」、「コンビニ」と発話してみた。いずれも一発で認識。名称検索では固有名詞を正確に認識できないこともあるが、こうしたコマンドやジャンル名はほぼ100%の認識率だ。
  • <画像2795-24>ジャンルの場合は、周辺検索になる。このようにリストが表示されるので、リストの番号か店名を発話する。
  • この画面になったら「出発」と発話するとガイドが始まる。「発信」ならハンズフリー電話による発信ができる。また、最初に「自宅へ」と発話した場合はすぐにガイドが始まる。
  • パソコンのGoogleマップで目的地を検索しUSB接続した本機にその位置情報を転送できる。
  • オービスに近づくと距離を表示した赤いアイコンと警告音で知らせてくれる。非常に分かりやすいオービス警告だ。
  • オービス警告のアイコンをタップするとこのような画面が表示される。制限速度が分かるのはなかなか便利かもしれない。
  • 100冊分のガイドブックが収録されている。必須の機能ではないが、あればやはり便利だ。
GARMIN『nuvi 2795』にはすでに紹介したスマホ連携のほかにも目的地の設定方法として新しい機能が搭載されている。nuviシリーズ初となるボイスコマンドだ。こう言っては失礼だが、本当に意外に思うほどよくできていた。


◆「ボイスコマンドをボイスコマンドで起動する」という新発想

最近、スマホのカーナビアプリにボイスコマンドが搭載される例が増えているが、「使えない」「今ひとつ」といった出来のものも多い。そうした中で本機のボイスコマンドの完成度の高さは印象的だった。

まずボイスコマンドの起動だが、それ自体がボイスコマンドで可能。事前にボタンなどを押す必要はなく、ただ「ボイスコマンド」と発話するだけでボイスコマンドの画面が起動する。この画面にはコマンドの一覧が表示されており、そのほとんどは目的地の検索に関するものだ。しかし、画面の明るさを調整したり、電話をかけるといったこともできる。

目的地はジャンルや名称、電話番号、住所、検索履歴などで探せる。名称で探す場合は「名称で探す」と発話してから名称を発話するなど手順を踏む必要はあるが、画面いっぱいにコマンドが表示されるおかげでわかりにくさはない。音声の認識については、最近流行の「自然な文章で喋れば文法を解析して意味を理解する」というような機能は搭載されていないので、あらかじめ決められたコマンドを発話する必要がある。ただし、「1丁目2番地3号」を「イチノニノサン」と発話しても認識するなど、ある程度の柔軟性は確保されている。

実際に使ってみてまず感心したのが起動方法で、「ボイスコマンドによるボイスコマンドの起動」は目からウロコが落ちるほど便利。この使い心地を知ってしまうと、ほかのボイスコマンド搭載カーナビがこの方法を採用しないのが不思議に思えてくる。認識率も非常に高く、運転中に姿勢を変えることなく発話しても、少し声を張れば問題なく認識された。

ボイスコマンドが普及しないのは、事前にコマンドを暗記するのが非常に面倒であり、その解決策として登場した自然な文章の解析もまだ実用レベルに達していないためだろう。そこを、本機では画面いっぱいにコマンドを表示するという、一見、身も蓋もないような方法で解決した。しかしこれが大成功で、本機のボイスコマンドは日常的に使いたくなる完成度に達している。


◆ガイドブックやオービスデータを標準搭載、地図の更新も3年間は無料

本機はほかにも紹介しなければならない機能が多い。nuviシリーズのPNDは数多く紹介してきたが、紹介すべき機能がこんなにたくさんあるのは初めてだ。目的地の設定方法について、スマホ連携、ボイスコマンドを紹介したが、もう一つ機能がある。パソコンで目的地を検索した場合に、USBで接続した本機へその一情報をダイレクトに転送できる機能だ。あらかじめドライバなどのインストールが必要だが、パソコンで旅行のプランニングをする場合などは非常に便利な機能といえる。

従来のnuviシリーズでは無料のオービスデータをダウンロードしてインストールできるようになっていたが、本機ではオービスデータが最初から収録されている仕様となった。オービスに接近した時の警告も一新された。従来は登録したポイントへの接近を知らせる近接アラートという汎用の機能を流用していたため分かりにくかったが、本機ではオービスまでの距離を大きなアイコンで表示すると同時に聞こえやすいアラートで知らせてくれる。

地図データがマップルのものに変更されたのに伴って、マップルの観光ガイドブック100冊分のデータも収録されている。本機でガイドブックをめくるようにして観光地を探すことができるだけでなく、書店では淫売している昭文社のガイドブックに掲載されているマップルコードを入力することで目的地設定も可能だ。

地図データとして採用されているマップルのデータは2013年度の最新データが収録されており、しかも3年間無料で更新できる。更新は3年間で2回予定されており、地図だけでなくガイドブックの内容も更新される。更新は本機をパソコンに接続してインターネットで行ようになっている。

ハンズフリー通話やワンセグ、マイクロSDカードに保存した音楽、動画、写真の再生といった機能も従来通り搭載している。ハンズフリーは本機の電話帳を表示して発信することが可能で、スマホ連携と違ってiPhoneでも利用することができる。また、海外版の地図データをインストールすることで海外でも利用できるというGARMINならではの特徴もしっかりと継承されている。


◆スマホと戦える実力を備えたPND

このところのnuviシリーズは車両への搭載についてもよく考えられていて、クレードルにゲル状の吸盤を採用したり、本体をクレードルに取り付ければ電源の配線も自動的に接続される仕組みになっていた。ところが、本機では吸盤は平滑な面にしか取り付けられず、電源ケーブルはクレードルに取り付ける前に接続しておかなければならない。率直にいってこれは非常に不便だ。コストの問題かもしれないが、このような利便性の退化は残念というほかない。

多くのモデルに採用してきたVICS渋滞情報機能を省略してしまったのも同様。従来のようにFM-VICSを採用するか、もしくはスマホ連携機能で渋滞情報を取得する事はできなかったのか、と思わずにはいられない。

この2点は惜しまれるが、それ以外の面ではPNDの利便性を再認識させられる製品だ。スマホのカーナビアプリに対する確かな優位性は、「快適」であること。画面が大きくて見やすく、GPSの感度が高くて悪条件でも測位し続け、ボイスコマンドで軽快に操作できる。本機を使ってからスマホのカーナビアプリを使うと、「無理矢理使っている感じ」があると感じてしまった。頻繁にカーナビを使う人なら、こうしたよく出来たPNDを購入したほうが気持ちよくドライブできることは間違いない。
《山田正昭》

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