ミシュラン Primacy 3 試乗会…ユーザー向けタイヤ試乗でアクティブコンフォートを実感

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ミシュラン Primacy3 体験会
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  • 高速トラックでは最高120km/hの速度でレーンチェンジ走行などをおこなった
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  • インストラクターを務めたのはモータージャーナリストの斉藤聡氏と飯田裕子氏
  • 飯田裕子氏

自動車雑誌の「ベストカー」は日本ミシュランタイヤのサポートのもと、8月4日に福島県の曙ブレーキ工業のテストコース「Ai-Ring」にてタイヤ体感イベントを開催した。

◆最新タイヤ Primacy 3 と 従来モデル Primacy LC を同車種で乗り比べ

対象となったタイヤは同社の最新タイヤであるMICHELIN Primacy 3(プライマシー スリー、以下Primacy 3)。Primacy 3は、乗り心地や静粛性など快適性重視のいわゆるコンフォートタイヤではあるが、高速走行時の安定性やウェット路面でのグリップ性能面も強化されているというのが、魅力のひとつだ。

今回のイベント参加者は一般公募で集められた29名で、乗り心地やハンドリング、ウェット性能などさまざまなシチュエーションの試乗体験をまる一日をかけて行った。この日は、同じPrimacyシリーズのMICHELIN Primacy LC(プライマシー エルシー、以下Primacy LC)との比較試乗の機会も用意された。

この試乗会でインストラクターを務めたのは、自動車メディアでタイヤインプレッションも数多く手がけている自動車評論家の斎藤聡氏と飯田裕子氏。タイヤの特性を知るためのさまざまなテクニックの伝授はもちろん、新しいPrimacy 3の魅力について伝えた。

◆斎藤聡氏「乗り心地がよくて高速安定性もアップ」

インストラクターを務めた自動車ジャーナリストの斎藤聡氏は、Primacy 3の特徴と今回のイベントの狙いについて、次のように解説する。

「今回試乗するPrimacy 3は、Primacyシリーズの最新モデルということになります。Primacy 3は“アクティブコンフォート”というコンセプトで開発されたタイヤです。そのコンセプト からも想像できるように、乗り心地がよくて高速安定性もアップされたタイヤになっています」

「いろいろなタイヤメーカーが乗り心地重視のタイヤを発売していますが、それらは走行安定性が犠牲になっていることがある。しかし、ミシュランは乗り心地だけではなく、きちんとした走行安定性も持たせたタイヤにしています。ゆったり静かに乗れて、それでいてしっかりとした操縦性も備えているタイヤが Primacy 3なのです。Primacy 3は乗り心地だけがいいとか、操縦性だけがいいとかといったタイヤではなく、バランスのいいタイヤです。今日はそれを大いに感じてください」と語った。

◆低ミュー路でのハンドリングにも安心感

座学講習終了後、午前中はウェット路面でのハンドリング性能とブレーキ性能の体験ステージとなった。参加者はウェット路面の旋回路と低ミュー路でのスラローム&ブレーキのパートに分かれて体験をした。

ウェット路面の旋回路では指定された半円のウェット旋回コースをPrimacy LCで走行後、Primacy 3に乗り換えて走行するというテスト。テストに使用したのは最新のフォルクスワーゲン『ゴルフ』。まず、Primacy LC装着車で50km/h、55km/h、60km/hの速度で旋回し、その後Primacy 3で同じように旋回する。同じ速度、同じ舵角で旋回するのがポイントであることをインストラクターから伝えられ、参加者が体験した。

低ミュー路でのスラローム&ブレーキングは、後輪駆動のトヨタ『マークX』で走行。横滑り防止装置(VSC)やトラクションコントロール(TRC)をオフにし、0.3ミュー(雪道程度)の滑りやすさを持つ路面でスラロームを体験した後に、0.7ミュー(濡れたアスファルト程度)の路面で、フルブレーキング&障害物回避を体験した。

Primacy 3にはフルシリカコンパウンドを採用する「スタビリ-ミックステクノロジー」と、ブロックの安定性を高める「スタビリ-ブロックテクノロジー」により優れた、高いウェット性能を確保している。

参加者の一人、福田晃治さんは、「50km/hと55km/hで濡れた路面を旋回し、Primacy LCとPrimacy 3を比較しました。50km/hでは両者にそれほど違いを感じなかったのですが、55km/hになるとステアリングを切った時の接地感で差が出てくる印象 で、Primacy 3はより安心して乗れました。この差は大きいですね」と語った。福田さんは「以前、雨中の運転で急ブレーキを踏んだらタイヤが滑りヒヤッとした経験があります」とのことだが、「Primacy 3ならとっさのハンドル操作でもグリップしてくれそうですね」とウェット路面でのハンドリングを評価していた。福田さんと同様に、ウェット路面での安心感に高い評価を与えた参加者は多かった。

◆ウェット路面と高速走行時のハンドリングに高い評価

午後のステージは高速周回路を使っての高速試乗体験ステージと、悪路走行による乗り心地体験&ドライ-ウェットでのスラローム体験ステージとなった。

高速試乗体験ステージは1周約3kmの高速周回路を使い、Primacy 3を履いたトヨタ『ヴェルファイア』、マツダ『アテンザ』、ゴルフに試乗するというもの。周回路の途中には高速レーンチェンジを行う場所も設けてあった。最近はミニバン専用タイヤと銘打って販売されているブランドも多いが、Primacy 3はトータルパフォーマンスが高いタイヤとして車種を選ばず高い性能を発揮することを体験できた。

また、周回路からパドックに入る際には、アクセルをオフにしてブレーキを踏まない状態での惰性走行を実施。フルシリカコンパウンドの大きな効果である転がり抵抗の低減について体感した。

「高速試乗での乗り心地が印象的だった」というのは青柳光裕さん。に話を聞くと、「静粛性はさすがコンフォートタイヤという印象です。ストレートで 120km/hまで速度を上げましたが、この速度域でもロードノイズが高まらず、会話も大声を張り上げずに済みました(笑)」とコメント。

また青柳さんが「意外だった」と褒めたのは、ミニバンとPrimacy 3とのマッチングだ。「大きく背の高いヴェルファイアでも、ハンドリングに安定感と安心感があったのはちょっと驚きでしたね。コースにはレーンチェンジを想定した部分がありましたが、グラッとくることもなくフラットで応答性もいいですね。アクセルを抜いたときの転がり抵抗も小さく、燃費にも貢献してくれそうです。家族を乗せてのロングツーリングもPrimacy 3なら苦にならないですね」と語ってくれた。

◆「タイヤの試乗はなかなかできないから非常に貴重な体験」

多くの参加者が今回のイベントを通じて漏らしていたのが「クルマは試乗できるけどタイヤの試乗はなかなかできないから非常に貴重な体験」ということだった。そういった声に応えるためにも、ミシュランでは「満足保証プログラム」が用意されており、ミシュランタイヤを体験する機会が用意されている。

満足保証プログラムとは今回のイベントで試乗したPrimacy 3と、スポーツタイヤのMICHELIN Pilot Sport 3(パイロット スポーツ スリー、以下Pilot Sport 3)を対象に行われているプログラム。購入後60日以内に購入したPrimacy 3もしくはPilot Sport 3に満足せず、別のタイヤ(他社製品を含む)にはき替えた場合、購入時の代金(取付工賃含む)を普通為替証書にて返金する、というもの。同社のタイヤに対する自信の表れと言える。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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