商船三井は、沈没したコンテナ船「MOLコンフォート」と同型船のうち、「MOLセレブレーション」、「MOLカレッジ」、「MOLクリエーション」の船体の強化工事を完了したと発表した。
MOLセレブレーションは8月10日に神戸で、残る2隻も順次、アジア/北欧州航路のサービスに復帰する。
同社では6月中旬にインド洋で発生した「MOLコンフォート」の破断・沈没事故を受け、同社関係者、同社が技術コンサルタントとして起用したロイドレジスターと徹底した事故原因の究明に努める一方で、国土交通省の「コンテナ運搬船安全対策検討委員会」にも全面的に協力している。
事故発生後、予防的な措置として同型船6隻への安全強化策を実施してきたが、今回MOLセレブレーションなど、3隻で船体の強化工事を完了した。
この強化工事は、船体強度をIACS(国際船級協会連合)に準拠した日本海事協会の基準の約2倍に強化することを目的に計画した。3隻の工事が計画通り実施されたことにつき同協会から確認を得た。
ロイドレジスターからは「今回実施した強化工事は、現在考えられる予防措置として最適と考えられる」との見解を得ている。
同型船の残る3隻のうち、「MOLカリスマ」と「MOLコンピテンス」はすでに三菱重工業の造船所に着いており、9月末~10月初旬に同様の強化工事を実施する。また、6月に竣工した「MOLコミットメント」は三菱重工業の造船所で、2014年2月上旬までに工事を完了する予定。