JR東海は7月24日、中央新幹線に設置する中間駅のうち、地下方式で整備する場合のイメージを発表した。5月13日に発表した高架方式の中間駅イメージと同様、新しい販売システムの導入などにより運営費の大幅な圧縮を目指す。
中央新幹線は、東京都から名古屋市を経由して大阪市に至る新幹線鉄道の建設線。全国新幹線鉄道整備法に基づく基本計画が1973年に決定し、2011年には整備計画が決定した。機種は超電導磁気浮上式鉄道(リニアモーターカー)を採用し、2014年度の着工と2027年の東京都~名古屋市間開業、2045年の全線開業が考えられている。
東京都~名古屋市間の中間駅は、神奈川、山梨、長野、岐阜各県に一つずつ設置することが考えられており、地下方式は神奈川県内駅での採用が有力視されている。今回の発表によるイメージでは、地下3階に線路とホーム、地下2階に改札設備などを設置。地上と地下各階は階段とエレベーター、エスカレーターで結ばれる。
地上は工事期間中、同社が使用するが、完成後は「大きな荷重がかからない形で地元等に活用」してもらうことを想定。出入口の具体的な形や位置なども、地元などによる活用の形態に応じたものにする。地下1階も地元などへの賃借を想定し、「地元等の負担で、地元等が必要とする施設」を整備してもらう。
改札設備を設ける地下2階は入出場口と施設管理事務所(仮称)、トイレを設けるが、「新たな販売システム」を導入するため切符を販売するスペースは設けない。駅施設以外の部分は機器室などを設置する。