米国IIHS(道路安全保険協会)は7月11日、新型トヨタ『RAV4』に関して、「スモールオーバーラップ」と呼ばれる新方式の衝突安全テストの結果を公表した。
IIHSの衝突テストは、前面オフセット64km/h、側面50km/h、後方32km/hで実施。ダミー人形が受けた傷害レベルに応じて、GOOD(優)、ACCEPTABLE(良)、MARGINAL(可)、POOR(不可)の4段階で評価するというもの。
さらにIIHSでは、追突時のむち打ち確認テストと、横転を想定したルーフ強度テストも行う。また今回、新型RAV4は、「スモールオーバーラップ」と呼ばれる新方式の前面オフセット衝突テストを受けた。
これは、フロント部分の運転席側1/4が当たるようにオフセットさせて固定バリアにぶつけるもの。実際の衝突事故に、より近づけるための追加テストだが、車両のメインフレームよりも外側に大きな衝撃が加わるため、厳しい判定を下されるモデルが多い。IIHSは総合評価でGOOD(優)となった車を、「トップセーフティピック+」に認定し、従来の「トップセーフティピック」以上に、高い衝突安全性能を認定している。
新型RAV4の、スモールオーバーラップテストでは、ダミー人形の頭/首、胸、大腿部への傷害レベルが最小限で、GOOD(優)。しかし、脚への傷害レベルは4段階評価で最低のPOOR(不可)となった。
また、ボディの安全構造に対する評価も、POOR(不可)判定。IIHSは新型RAV4について、スモールオーバーラップテスト時、ドアヒンジピラーやインパネが室内に大きく入り込み、ドライバーの左脚に重大な傷害を与える危険性を指摘している。
その一方、2013年5月にIIHSが公表した新型RAV4の通常の衝突テスト結果では、最高評価を獲得。「トップセーフティピック」に認定されている。