三井造船は、玉野事業所でマーシャル諸島共和国のイオニック・スミルニ向け5万6000重量トン型ばら積み貨物運搬船「イオニック・スミルニ」を引き渡した。
新造船は、7万立法メートルを超える大容積貨物艙を持つ5万6000重量トン型ハンディマックスバルカーであり、同型船155隻目の竣工となる。
新しい規則である国際船級協会連合(IACS)共通構造規則を適用することにより、オペレーションの自由度と構造安全性向上の両立を図った。
5つのホールド(貨物艙)を持ち、船自身の荷役設備として4基のクレーンを装備している。船は、荷役効率を重視するとともに、多種多様な貨物を積めるよう強度・配置を計画している。ハッチオープニングに関しては、長さ/幅ともこのクラスでは、最大級で、貨物艙は長尺パイプを余裕で積載できるよう十分な長さを持つ。貨物艙強度もホットコイルなどの重量物に対応できるよう配慮している。
主機関には軽量・コンパクト・高出力でMARPOL NOx排出規制を満たした三井-MAN B&W ディーゼル機関6S50MC-C8.2を搭載し、運航スケジュールにフレキシブルに対応できる余裕のある馬力設定としながら、常用出力で低燃費を実現するために最適なマッチングとしている。
また、海洋環境保護のため、航海中のバラスト水の交換可能。発電機関もMARPOL NOx排出規制を満たしている。