インディカーは4月6日、ホンダ・インディ・グランプリ・オブ・アラバマの予選で、A.J.フォイト・レーシングのNo.14、佐藤琢磨選手が予選中に後続の車の進路を妨害したとしてペナルティーを科せられ、規定により予選順位を6つ落としたことを公表した。
この措置によって2レース連続でファイアストーン・ファーストシックスに進出した佐藤選手は、本来6番手のラップタイムを叩き出したにも関わらず、6つポジションを落とした12番手スタートとなった。
「ファーストシックスで自分達のパフォーマンスを見せることができなかったのは残念だった。我々は今朝難しいプラクティスセッションに直面したが、最初の2つのセグメントでセットアップに成功した。車と繋りを持つことができたし、自分を委ねることができてファーストシックスに進出した。ところが第2セグメントで後退せざるを得なかった。なぜなら第5ターンの出口で遅い車が前方にいたからだ。だから自分はクオリファイイング・ラップを諦めてペースを引き伸ばした。バックストレッチでミラーをチェックしたが後方には誰もいなかった。それから高低差のある第7と第8ターンを通り過ぎたが、ジャスティン・ウィルソンにとって自分に追いつくのに一番悪い場所であったかも知れない。なぜなら自分の車の後方に何も見えなかったからだ。そして彼が追いついてくるのを確認できた時、自分のラインをキープして、彼にレーシングラインを取らせようとした。それは明らかに近かったが、ペナルティーを科せられたことに失望した。」と佐藤選手は状況を説明した。
一方のウィルソンは、結局7番手のタイムで予選を終えたが、このペナルティーの裁定は当然の決定だと語った。
ウィルソンは「(進路妨害が)起こったことに非常に腹が立った。我々は今日、トップ3の車を持っていた筈で、もしかしたらポールも取れていたかも知れない。佐藤が自分の車の前でスローダウンして、進路を譲らなかった時、自分のレッド・タイアは温まって、とても速いラップに挑んでいた。だが彼の行為が自分の車をスローダウンさせて、彼を交わす為に迂回しなければならなかった。」と進路妨害に立腹した様子で報道陣に語った。
ちなみにインディカーのルールブックのセクション8.3.7.1によれば、もし違反行為が第1セグメントまたは第2セグメントで起こった場合、対象となる車はそのセグメントの上位2つの最速タイムを無効にされた上、さらに次のセグメントに進むことができなくなるとある。