【新聞ウォッチ】「記憶に残るミスターとゴジラ」の国民栄誉賞と豊田社長の入社式訓示

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2013年4月2日付

●長嶋・松井師弟に栄誉賞「国民に夢と希望」(読売・1面)

●新車販売500万台回復、12年度国内、エコカー補助金追い風(読売・2面)

●トヨタ電力小売り参加へ、7月から販売店に供給(読売・8面)

●13年入社式、飛躍を再生を好況自動車「成長し続ける」不振の電機「変革への好機」(朝日・7面)

●景況感9か月ぶり改善、自動車と鉄鋼明暗(産経・3面)

●トヨタ中国販売11%減、反日デモ半年、3月厳しさ続く(東京・7面)

●大手20社で就職体験、適正探し大学1年から、ミスマッチ防止(日経・1面)

●自動車部品変わる供給網、ホンダ、世界に門戸開放、強まる選別、国内に逆風(日経・13面)

●エンジン販社を集約、いすゞ自動車(日経・13面)

ひとくちコメント

新年度が始まった4月1日は、全国各地で多くの企業が入社式を行った。各社のトップが新入社員の前でどんなスピーチをしたのかも興味深いが、きょうの各紙が注目企業を取材して、トップの訓示の内容をまとめて取り上げている。

それによると、キーワードは「新人よ積極的に動け」(読売)や「さらなる飛躍を」(朝日)、「変化」(毎日)、「変革求められる新入社員」(産経)などのメッセージを送ったと伝えている。

そんな中、自動車関連のトップとして各紙が取り上げたのはトヨタ自動車の豊田章男社長の訓示。ただし、メディアによってはそのスピーチの引用が異なっている。例えば、日経は「昨年創立75周年を迎え、自動車百年の計の第4コーナーに入った。次の25年に向けさらなる飛躍を目指そう」とした。朝日は「社長になって多くの困難に直面し、持続的に成長することが最も重要だと痛感した」と語り「自動車産業は日本のものづくりの最後のとりで。さらなる飛躍のために共にがんばろう」と取り上げた。

また、毎日は「桜の花のように、厳しい冬を乗り越えられる力を持ち、世界から愛される存在になりたい、リボーンしたいと願っている」。読売と産経は「ベストよりベターを目指して日々チャレンジして欲しい」を引用したが、産経は「会場には特別に『ピンクのクラウン』が飾られた」とも報じた。広報資料だけ安易に書くのではなく現地現物を貫く姿勢が読み取れる。

1人のトップの訓示でも、焦点を変えて取り上げているところが興味深い。このうち、「ベストよりベターを」は、やや抽象的な表現であるが、大記録は残さなかったものの、国民栄誉賞に内定した「記憶に残るミスターとゴジラ」(東京)の功績を思い浮かべると理解しやすいだろう。

《福田俊之》

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