三井造船は、千葉事業所で建造したパナマ国311レインボウ・シッピング向け7万2800重量トン型オープンハッチ型一般貨物運搬船「フィンチ・アロー」を竣工、3月27日に同事業所で引き渡した。
新造船は、8万6600平方メートルを超える大容積貨物艙を持つ7万2800重量トン型のオープンハッチ型一般貨物運搬船で、同型船シリーズとして2隻目の竣工となる。
ボックス形状の8つのホールド(貨物艙)を持ち、船自身の荷役設備として4基のジブクレーンを装備した世界最大級のオープンハッチ型一般貨物運搬船。6つのホールドにはチェーン駆動を持つピギーバックタイプハッチカバーを採用しており、大きなハッチ開口面積を確保している。
ハッチコーナー部の構造を工夫することで、突起物の無い大きなハッチ開口と信頼性の高い貨物倉構造を実現した。
貨物艙内に突起物が無く、貨物艙除湿装置を持つため、パルプ・紙製品の輸送にも適している。ハッチカバー上にコンテナ固縛金物と材木用スタンションソケットなどを装備し、コンテナや材木輸送も可能。舵に省エネ装置を装備することで、高い推進効率を実現した。
主機関には、コンパクト・高出力でMARPOL NOx排出規制を満たした電子制御エンジン三井-MAN B&W 5S60ME-C8型を搭載する。バウスラスタと高揚力舵を装備し、港内での操船性にも優れている。バラスト水管理条約の発効前だが、バラスト水処理装置を搭載して海洋環境の保護に配慮している。