【新聞ウォッチ】自動車部品カルテル、突然、デンソー社員ら米国で収監

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2013年3月25日付

●ルネサスモバイル「売却含めて検討」ルネサス社長(読売・7面)

●桜前線急ぎ足、早咲きでイベント前倒し、中止も(読売・38面)

●車部品カルテル海外に波及、日本人12社員、米で収監、計4社、禁錮1~2年(朝日・1,39面)

●キプロス支援、瀬戸際、預金課税税率で火花(朝日・2面)

●日野自唯一の量産乗用車「コンテッサ」伯爵夫人守る男たち(東京・28面)

●交渉参加表明、評価56%、TPP内閣支持69%,高水準保つ(日経・1面)

ひとくちコメント

日本のサラリーマンたちが、海外で続々と収監される――。そんな事態が現実のものとなっている、という書き出しの記事が、きょうの朝日の1面と社会面のトップニュースとして報じられている。

記事によると、自動車部品をめぐる価格カルテルにかかわった日本メーカーの社員12人が、アメリカで次々に収監される事態になっている。企業活動が国際化し、各国の当局は摘発に向け協力関係を強めているが、日本企業の対応の遅れを指摘する声もあるとしている。

収監された12人は、矢崎総業、古河電工、デンソーと、埼玉県の部品メーカーの計4社に勤務。米国法人の支店長や営業担当幹部のほか、国内のトヨタやホンダ向け営業部門の担当部長などを務めていたという。いずれも、日本の独占禁止法にあたる米国の反トラスト法に違反したとされ、執行猶予なしの禁錮刑を科されたという。

朝日が報じた社会面の記事の中では「日本企業同士で話し合ったのに、米国で摘発されるなんて」と驚く企業関係者もいると伝えているが、自動車産業のように企業活動がグローバル化する中では驚くような話でもない。

この事件とは直接関係ないが安倍首相が交渉参加を表明したTPPにしても、交渉の過程では「何故だ?」ともっと驚くような事態が飛び出す可能性もある。語り尽くされた言葉だが「井の中の蛙」では地球を歩き回ることはできない。

《福田俊之》

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