運輸安全委員会は、1月16日に飛行中の全日空機ボーイング787が発煙のため高松空港に緊急着陸した問題で、発煙元のバッテリーの分解検査の過程で、熱が異常に広がって、制御が聞かなくなる「熱暴走」が内部で起きたことを確認したと明らかにした。
全日空機のバッテリーは内部が焦げており、運輸安全委はコンピューター断層撮影(CT)を実施、さらに分解して調べたところ、8個のセルすべてが熱による損傷が見られたという。その損傷はセルごとに異なり、内部から熱を発して膨らんだセルもあったという。
この現象について、運輸安全委は、一つのセルの熱が、近接するセルに波及して制御がきかなくなる熱暴走状態があったとみている。
またバッテリーの金属製容器自体が、静電気を帯びることを防ぐアース線も断線していたという。このアース線はバッテリー本体には接続していない。