【新聞ウォッチ】それぞれの春…トヨタ 内山田副会長「経団連入り」、日産 志賀COO「コラム執筆」

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日産自動車・志賀俊之COO
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  • トヨタ自動車 内山田竹志副会長 

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2013年1月22日付

●アルジェリア、日本人7人死亡、政府、現地病院で確認(読売・1面)

●アベノミックス,春闘に変化?経営側政権に配慮、軟化も、労組側楽観せず(朝日・3面)

●タイとインドネシア、新車販売100万台超、昨年(朝日・10面)

●日本ペイントにTOB、シンガポール大手,事実上の買収提案(毎日・8面)

●悪質自転車に罰金、東京地検方針、常習信号無視対象(毎日・28面)

●GSユアサに立ち入り、B787出火、国交省と米当局(産経・20面)

●強いトヨタへ基礎固め、会長に内山田氏、ダイハツと日野は社長交代(日経・13面)

●デンソー、北米で890億円投資、4年間で(日経・13面)

ひとくちコメント

月曜日の日経夕刊を読むのが楽しみである。新年から日産自動車の志賀俊之COOが1面のコラム「あすへの話題」のレギュラー執筆者(月曜日担当)に加わったからだ。日産でこのコラム欄を執筆するのは20年以上も前に社長、会長を務められた久米豊氏以来である。

志賀氏の初執筆は1月7日でテーマは「賀詞交歓会」。2年前のメディアの会場取材でボードに書いたキーワードの「波乱」を「破乱の年」と書いて「恥をかきそうになった」ことを告白していた。

きのう21日の第2回は「6重苦」がテーマ。日本自動車工業会の会長時代に強い危機感からよく発言をしていたことを綴っている。志賀氏は本業ばかりでなく、電気自動車の急速充電器普及のための団体など業界活動にも熱心で、今や自動車業界の“顔”にもなっている。それらの経験談は追い追いコラムの話題にも取り上げられることだろう。

業界を代表するといえば、総本山の経団連の副会長ポストだが、きのうの日経夕刊の志賀氏のコラムのすぐ上のトヨタ自動車の首脳人事の記事をみて驚いた。内山田竹志副会長が会長に昇格し、張富士夫会長が相談役に就く人事を固めたという。これを受け、経団連は内山田氏を渡辺捷昭相談役の後任として経団連副会長にあてる方向で調整するというのである。

また、グループのダイハツ工業と日野自動車も生え抜きの三井正則副社長と、トヨタ出身の市橋保彦副社長がそれぞれ社長に昇格するという。トヨタの人事はきょうの東京なども後追いしている。

内山田氏はハイブリッド車の「プリウス」の開発を主導したことでも知られる技術畑の実力者だが、これまで業界や財界活動とは無縁のようにも思える。経団連の副会長人事は、退任する副会長が後任にふさわしい人物を推薦するのが不文律。人事は水物、自動車業界の新しい“顔”となる内山田氏のこれからの財界での活躍を期待したい。

《福田俊之》

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