NASAの宇宙データ通信を支えるTDRSとは[動画]

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TDRS(ティードレス。Tracking Data Relay Satellite)はNASAにとって重要な、継続コミュニケーション人工衛星である。

かつて宇宙と地球間のコミュニケーションは、軌道衛星と地上のコミュニケーション・ステーションの間で行われており、地球の各所に大きなアンテナを持つステーションが配置されていた。そして地上のステーションだけでは埋められない受信範囲の穴を、船や飛行機に搭載されたアンテナでカバーしていた。

しかしこうした地平線から地平線へと移動する軌道衛星とのコミュニケーションは時間的にも制限があり、気象状況や各国の政治背景に左右されるケースもあり、飛躍的に進歩を遂げるシャトル・プロジェクトを含む宇宙船技術や科学技術の要求を満たすのに不十分だった。

1983年以来、NASAは9個のTDRSを打ち上げ、メキシコとグアムにある3つの地上コミュニケーション・ステーションを介して、現在では24時間、100%のグローバルなコミュニケーションを可能にしている。

TDRSが提供するデータのコミュニケーションは、地球の気象変動などを観測するアース・サイエンス・プロジェクトを支援し、地上や地球上空を移動する乗り物などを追跡し、地上で活動するエンジニアに正確な位置を知らせることができる。

またTDRSは衛星や宇宙船との声や映像などの使ったコミュニケーションを可能にし、現在進行中の国際宇宙ステーションのプロジェクトにも大きく貢献する。さらに遠い宇宙空間を旅する宇宙船とのコミュニケーションや、銀河の誕生、宇宙の初期の頃の歴史を知るといったNASAの未来におけるスペース・サイエンス・ミッションにも利用される。

現在NASAは3機の第三世代のティードレス(TDRS-K、TDRS-L、TDRS-M)の来年の打ち上げに向けて、着々と準備を進めている。

《河村兵衛》

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