【クアラルンプール】 マレーシア政府は、キリスト教徒の聖地エルサレム巡礼の規制を緩和した。
マレーシアはエルサレムのあるイスラエルとの外交関係はないが、マレーシア政府はこれまで年間700人までの巡礼を認めていた。1カ所の教会から40人のグループで10日間までの滞在を許可。18歳未満の巡礼を認めていなかった。
首相府省がマレーシア・クリスチャン同盟(CFM)に宛てた書面によると、規制が緩和されたのは▽巡礼の対象年齢制限の撤回▽イスラエルへの訪問数制限の撤回▽滞在日数を最大で21日に変更▽巡礼グループの人数制限の撤回▽イスラエルの訪問地制限の撤回ーーなど。しかし、イスラエルの治安情勢によりガイドラインが変更される可能性があるという。
マレーシア・キリスト教会評議会(CCM)のヘルマン・シャストリ氏は、政府の規制緩和を歓迎するとコメント。しかし政府が規制を緩和したとしてもイスラエルに入国する際に、マレーシア人巡礼者は長期滞在を許可されない可能性があると指摘。教会のグループで旅行しなければならないだろうとの見解を示した。