日本自動車工業会の豊田章男会長は12月20日の定例会見で、円相場が対米ドルやユーロで弱含みとなっていることについて、「今の水準は円高が是正されてきたということであり、円安という表現にはまだ遠い」と評価した。
豊田会長は「これまで長い間、1ドル70円台が続いてきた」とし、長期の円高の「是正が始まった」段階との認識を示した。そのうえで、製造業は「依然として6重苦を抱えており、日本のモノづくりは当分、厳しい状況が続くと認識している」と述べた。
円高の是正にもつながる日本の金融緩和政策については「日銀の独立性を守ったうえで財政規律も確保しながら、あらゆる政策をとっていただきたい」と、政府・金融当局に要請した。